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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第233回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 5月9日~5月15日

企業内“20代優遇”で30代が孤立/APAC政府で「ソブリンAI」投資意欲高まる/南海トラフ地震、企業の危機意識は高いが備えは低調、ほか

2026年05月18日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2026年5月9日~5月15日)は、APAC各国政府の「主権AI(ソブリンAI)」に対する関心と投資優先度の高まり、南海トラフ地震に備える企業BCP(事業継続計画)の実態、高い成長を見せる国内人材管理システム市場、“20代優遇”の影で低下する30代の従業員エンゲージメント、ITフリーランスの案件倍率動向についてのデータを紹介します。

[ソブリン][AI][データ][政府] アジア太平洋各国で“主権AI(ソブリンAI)”への関心が急上昇、政府の投資優先度も高まる(Dell Technologies、5月13日)
・主権AI(ソブリンAI)が、アジア太平洋の政府における投資優先順位で急上昇
・「積極的に技術評価中」が5割弱、「概念実証(PoC)を実施済み」が4割弱
・約9割の政府機関がデジタルスキル不足を報告

 日本を含むアジア太平洋8カ国の政府IT意思決定者260名を対象とした調査。主権AIへの関心は、概念的な議論の段階を越えて、46.1%が「積極的に技術評価中」、36.1%が「概念実証(PoC)を実施済み」と回答した。政府リーダーの76.9%は、主権AIへの投資が「地政学リスクやサプライチェーン混乱への回復力を高める」と認識しているが、一方で「大規模投資を完了した政府組織」はわずか3.1%にとどまっている。全地域共通の課題は「スキル不足」で、世界平均(66.8%)を大きく上回る約9割の政府機関が「深刻な影響」を受けている。特に不足しているのは「AIガバナンス」「主権クラウド(ソブリンクラウド)運用」の専門人材だという。

 ⇒ 他国の技術やリソースに依存しない「主権AI」という概念が、政策レベルでは急速に具体化しつつある一方で、実装を担うスキルと予算が追いついていない、という構図のようです。

[BCP] 南海トラフ地震に備える「BCP策定」「拠点の二重化」、必要性の認識と実施に大きなギャップ(JX通信社、5月12日)
・南海トラフ地震想定のBCP策定、8割が重要と考えるが、実施は3割
・7割の企業が「拠点の移転/二重化が必要」と認識するも、実際の検討/実施は2割
・対策が進まない理由は「コスト/リソース制約」「被害想定の不明確さ」など

 国内企業のBCP(事業継続計画)担当者を対象に実施した調査。南海トラフ地震の発生を、事業継続上の「大きなリスク」と捉える企業は約7割に達する一方で、実際に同地震を想定したBCPを策定済みの企業は31%にとどまる。同地震に備えた「拠点の二重化/移転」についても、必要性の認識(67.6%)と実施(21.8%)の間には45ポイント以上の大きなギャップが存在する。太平洋側に拠点を持つ企業のほうが高い防災意識を持つが、対策の実施率については他地域の企業とほぼ同水準という現実も浮き彫りに。対策推進のために外部に期待する支援としては「リアルタイムの災害・被害情報サービス」(55.8%)が最多であり、対策停滞の根本要因が“情報不足”であることも示唆されている。

 ⇒ 「必要だと分かっているのに動けない」構図は、BCPに限らず多くの企業課題に共通しているのではないでしょうか。

南海トラフ地震を想定したBCPは「重要」と8割、だが実際に策定できているのは3割(出典:JX通信社)

太平洋側とその他の地域では、防災意識に21ポイントの差がある。ただし、対策の実施状況はほぼ同水準(出典:JX通信社)

南海トラフ対策で外部に期待する支援(出典:JX通信社)

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