「2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー」はスバル「フォレスター」! プレリュードとの接戦を制す!

文●鈴木ケンイチ 編集●ASCII

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 その年の新車から、今年の1台を決める自動車業界の年末恒例のビッグイベントが「日本カー・オブ・ザ・イヤー」です。今年の受賞車は、どんなクルマだったのか。また、12月4日実施の最終選考会の内容はどうであったのかをレポートします。

1980年から続く歴史ある “クルマの賞典”

 日本カー・オブ・ザ・イヤーは、その年に発売された新型車の中から、その年を代表する1台を選び出す、日本を代表する「クルマの賞典」です。1980年に第1回が実施されており、今年は第46回を迎えました。自動車メディアが中心となった実行委員が運営し、自動車ジャーナリストなどの60名の選考委員の投票によって賞が決まります。

 今年は、新型車35台のノミネートから、以下の10台が、第一次選考によって選出されました。いわゆる10(テン)ベストと呼ばれるものです。

・スズキ「eビターラ」
・スバル「フォレスター」
・ダイハツ「ムーヴ」
・トヨタ「クラウン(エステート)」
・日産「リーフ」
・ホンダ「プレリュード」
・BMW「2シリーズ グランクーペ」
・ヒョンデ「インスター」
・プジョー「3008」
・フォルクスワーゲン「ID.Buzz」

 軽自動車からコンパクトカー、クーペ、SUV、ミニバンという多様な車種に、EVやハイブリッド、エンジン車など、パワートレインも幅広いものとなっています。国産車も輸入車も選ばれます。

60名の選考委員の投票の行方は!?

 そんな10ベストの候補に対して、60名の選考委員は、10台すべてに順位を付けます。その順位に対する配点(上位から25点、18点、15点、12点、10点、8点、6点、4点、2点、1点)があり、その点数を加算した結果によって今年の1台が選ばれることになるのです。

 そんな選考委員の採点を発表するのが12月4日開催の「2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー最終選考会」でした。

 面白いのは60名の選考委員の配点が1人ずつ公開され、あわせて選考委員本人もコメントすることです。1人30秒までとコメントの時間が定められましたが、オーバーする人が続出! 時間がくると「チーン」という音が鳴り響きますが、音を出さない人の方が少ないくらい。選考委員の溢れ出るばかりの熱い思いが、時間をオーバーさせるのでしょう。

 そんな点数開示で、先行ダッシュを決めたのが「フォレスター」と「プレリュード」の2台です。3分の1の開示の時点で、トップが「フォレスター」、わずかに遅れて「プレリュード」という結果に。それ以外の8モデルは、半数程度の点数がほとんどです。ただし、過去の同イベントでは、開示の後半で点数が逆転したことも多々ありました。まだまだ結果はわかりませんと、緊張感は続きます。

 ところが開示が半分に達しても2強という状況はそのまま。1位に「フォレスター」と「プレリュード」を選ぶ選考委員が続いたのです。

 終わってみれば、60名の選考委員のうち33名が「フォレスター」、17人が「プレリュード」を1位に選定。その結果、今年の1番となる大賞の栄冠は「フォレスター」に輝くことになったのです。

 「こんなにドキドキ待たされたことは、たぶん、私の生涯で初めてだと思います」と「フォレスター」の開発を担当したスバルのプロジェクトゼネラルマネージャーである只木克郎さんは、笑顔で挨拶をスタートさせます。そして、「私と一緒にフォレスターを開発してくれたスバルの関係者の皆様にも、お礼を申し上げたいと思います。おそらくたくさんの人が、このライブ配信を見ていると思います。皆さんの成果です。本当にありがとうございました」と、関係者一同への感謝を示しました。

 また、只木さんは、入社直後の最初の仕事として初代「フォレスター」の開発に携わっていたとか。「それから30年後に開発責任者として、今、この場に立って、日本カー・オブ・ザ・イヤーをいただけるとは夢にも思ってもいませんでしたし、大変に感慨深いものがあると感じています」との感想を述べます。そして、「このフォレスターは6代目になりますが、フォレスターの価値は一貫して変わっていないと思っています。いつでも、どんな場面でも、使う人の期待に応えることができるクルマ。それがフォレスターの価値だと思っています」と、「フォレスター」の魅力を説明したのでした。

 ちなみに1位選出の数だけを見れば、「フォレスター」圧勝のように思えますが、点数でいえば「フォレスター」は1149点、「プレリュード」は1076点。1位と2位の差は、それほど大きかったわけではありません。1位こそ少ないものの、「プレリュード」を上位に押す選考委員が多かったということです。ちなみに3位「クラウン(エステート)」の得点は654点と、大きく離されており、それだけ「フォレスター」と「プレリュード」の2台が抜きん出ていたことがわかります。

グッドスマイルレーシングのドライバーである、谷口信輝選手も選考委員

ASCII.jpの執筆陣の1人、西川氏も今年から選考委員に加わっている

 「フォレスター」が選ばれた理由では「待望のストロングハイブリッド(モーター単体でも走れるハイブリッド))の採用」と「高い安全性能」というコメントが目立っていました。「プレリュード」は「走る楽しさ」を挙げる選考委員が多かったのが印象的でした。

フォルクスワーゲン「ID.Buzz」が2つの賞を受賞

 日本カー・オブ・ザ・イヤーは、大賞だけでなく、その他にも複数の賞が用意されています。そうした賞で、フォルクスワーゲンの「ID.Buzz」は「2025-2026インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」と「2025-2026デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」の2つを獲得。また、ポルシェは、「2025-2026テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー」に「ポルシェ911 カレラ GTS」が選ばれただけでなく、「2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員特別賞」にも「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」が選ばれています。

フォルクスワーゲンの「ID.Buzz」は2つの賞を獲得

2056-2026テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーを911 カレラ GTSで受賞したポルシェ・ジャパン

 そして、もうひとつの「2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員特別賞」に「一般社団法人スーパー耐久未来機構(STMO)の“共挑”の未来のクルマづくりへの取り組みと、日米モータースポーツの文化交流」が選ばれています。

2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員特別賞の一般社団法人スーパー耐久未来機構

 年末恒例の自動車業界の大きな賞レースである「日本カー・オブ・ザ・イヤー」において、今年を代表する1台に選ばれたのがスバルの「フォレスター」でした。従来からの高い安全性能に加え、ストロングハイブリッド採用によって優れた環境性能も得たということが特徴です。日本自動車史に名前を残す1台と言えるでしょう。

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