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エレコム「DE-C55L-9000LGY」

安全、しかも5000回も繰り返し使える!常識を崩すモバイルバッテリー。これは当然欲しいでしょ

2025年12月12日 17時00分更新

文● ドリまつ/岡本/ASCII 編集⚫︎ASCII

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 DE-C55L-9000は、ナトリウムイオン電池を搭載した次世代のモバイルバッテリーです。リチウムイオン電池を用いる、一般的な製品との違いを中心に、そのメリットとデメリットを紹介します。

DE-C55L-9000を購入する3つのメリット

ポイント(1)発火リスクが低いナトリウムイオン電池採用

 DE-C55L-9000の最大の特徴はナトリウムイオン電池を搭載するために発火リスクが低く、安定性が高い点。ナトリウムイオン電池はリチウムイオン電池と比べて、化学的に安定しており、発熱の程度も小さいとのことです。

 また、ナトリウムイオン電池は環境負荷が小さく、安定供給が可能ともされています。というのも、ナトリウムイオン電池は正極と電解液の間をナトリウムイオンが移動することで充放電をする仕組みで、正極に用いるナトリウムは海水から容易に得られるのに対し、リチウムイオン電池(リチウムイオンが移動する)では採掘が必要で希少なリチウムやコバルトを用いているためです。

エレコム ナトリウムイオン電池モバイルバッテリー

発火リスクが大幅に低下した世界初のナトリウムイオン電池を採用

YouTubeでエレコム「DE-C55L-9000LGY」のレビュー動画を見る

ポイント(2)従来品の約5~10倍の5000回の繰り返し使用が可能

 リチウムイオン電池は約500〜1000回の充放電サイクルで劣化が進みます。結果として2年程度の寿命が想定されますが、DE-C55L-9000は5000サイクル、約13年の利用が可能であることをうたっています。これは驚きの寿命です。

 本製品の実売価格は約9000円と、容量を考えると、一般的なモバイルバッテリーと比べて、やや割高ではあるのですが、これだけ長く使えるのであれば逆にお買い得となる可能性も考えられます。

5000回の繰り返し使用が可能です

ポイント(3)マイナス35度といった極端な環境下でも動作する

 リチウムイオン電池のもう1つの弱点が低温下の動作です。寒い場所に住んでいる読者は実際に体験したことがあるかもしれませんが、0度以下の環境では充電容量が大幅に減少したり、劣化が進んで寿命が短くなるなどの現象が発生します。そのため、冬山などでの利用には断熱性能を備えた製品が必要になってきます。

 一方のナトリウムイオン電池は温度変化に強いのが強みで、DE-C55L-9000ではマイナス35度~50度の範囲での利用に対応しています(充電時は0~40度)。

 キャンプや登山、真冬の屋外撮影など、季節や場所を問わず活用できるのは心強いポイントと言えるでしょう。

エレコム ナトリウムイオン電池モバイルバッテリー
エレコム ナトリウムイオン電池モバイルバッテリー

過酷な環境下でも安定に動作します

購入時に確認したい2つのポイント

ポイント(1)バッテリー容量の割にはやや割高 サイズ/重量も大きめ

 実売価格は約9000円程度。同容量帯の一般的な製品よりも約2倍ほどの価格設定です。ただ、長寿命・高安全性・環境負荷の少なさといった付加価値、そして初物という要素を考えれば、必ずしもすごく高価という印象は持ちません。

エレコム ナトリウムイオン電池モバイルバッテリー

Amazonの「モバイルバッテリー」検索結果。価格の安さを求めるならほかの選択肢もあります

 なお、定格容量として9000mAhという数字が打ち出されていますが、リチウムイオン電池の3.7Vと異なり、ナトリウムイオン電池は3Vであるため(つまり27Wh)、一般的なモバイルバッテリーと比べる場合は容量が約2割小さくなる計算です。

 また、ナトリウムイオン電池はサイズ・重量がリチウムイオン電池より大きくなるのも弱点です(それだけリチウムイオン電池のエネルギー密度は高い)。本製品のサイズは約87mm×31mm×106mmで、重量は約350g。手のひらに乗せると、かなりずっしりとした感覚があります。

容量の割にサイズが大きく、重量もあるという弱点は確実にあります

ポイント(2)実際の耐久性など今後のデータ蓄積も待ちたい

 「5000回使用可能」「高い安全性」といった部分は、メーカーが公表する試験データによるもの。市場投入直後のため、実際にユーザーが数年使った場合のデータはまだ蓄積されていません。

 今後ナトリウムイオン電池の普及が進めば、他社製品を含めた評価や比較などの情報が増えてくるでしょう。

エレコム ナトリウムイオン電池モバイルバッテリー

メーカーがうたう長寿命や高耐久の品質が立証されていくのはこれからです

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