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重症心身障害児の主体性をアプリで引き出す「デジリハ」国際学会にて発表

PR TIMES

株式会社デジリハ
「誰も置き去りにしないプロダクト」に向けさらに推進

センシング技術とインタラクションを活用するデジタルリハビリツール「デジリハ」の開発・普及を行う株式会社デジリハ(本社:東京都世田谷区、代表取締役:岡勇樹)と共同研究を行う信州大学宮地教授がスイス・ジュネーブにて実施された国際精神生理学会にてポスター発表を行いました。重症児の主体性を引き出すアプリの効果実証に向けて、今後も研究開発を推進していきます。



重症児へのデジタルツール導入への期待と課題


重症心身障害児(以下、重症児)は特にその障害の重度さより、様々な活動に制限がかかるとされています。近年では、文部科学省や国立特別支援教育総合研究所等からデジタルツールの積極的な導入が提言され、注目が集まっています。重症児がより自律的・主体的に生活するため、意思表示や特性に合わせた自己表現等のツール、機能向上のためのトレーニング等で活用されています。

一方で、適切なアクセシビリティが確保できるかどうかが大きな課題です。知的障害など複数の障害を重複している児童において、1人ひとりに適切なコミュニケーション方法や機器、機能の設定が非常に重要だとされています。しかしながら重症児の場合、本当に適切な設定となっているかの評価が難しい場合があります。


重症児向けデジリハアプリ「ボイスdeどっかーん」と事例紹介


この度、株式会社デジリハの共同研究者である宮地 弘一郎教授(信州大学)が、2023年6月26日~29日ジュネーブで実施された国際精神生理学会(21st World Congress of Psychophysiology)にて、音声を通じてプレイできるデジリハアプリ「ボイスdeどっかーん」を利用した症例検討の結果(演題名:Basic Research On Voice Training Game Application For Children With Severe Multiple Disabilities)を報告しました。

ボイスdeどっかーんとは:
マイクが声や楽器等の音を検知すると、その持続時間に応じて火山からマグマが噴出。さらに火山の色が徐々に変わることで次に何が起こるかドキドキ感を与えるアプリです。目標時間を達成し、火山が真っ赤になると何が起こるか…お楽しみ!


今回の発表では健常大学生10名及び10歳の重症児1名にご協力をいただき、ボイスdeどっかーんをプレイしている最中の心拍変動を計測しています。重症児での結果では、アプリ開始(児童の発声開始)から火山の噴出と共に心拍速度の加速傾向がみられ、さらに噴火の数秒前から心拍速度が減速しました。
これは健常大学生から得られた心拍変動モデルにも近い結果であり、デジリハアプリのインタラクションに合わせた児童の活動への参加努力の発生や、児が注意をアプリに向けていることの現れと考えられます。


このようにアプリの変化と心拍変動を元に児童の活動状況を評価することで、より適切なアプリの選択や環境の設定が可能になると考えられます。今後もより多くのデータを集め、重症児の認知・活動を評価することの出来るシステムとして発展をしていきます。

センシング技術を活用し、誰も置き去りにしないプロダクトへ


株式会社デジリハが開発・普及を手がける「Digital Interactive Rehabilitation System(デジリハ)」は、デジタルアートとセンサーを活用したアプリケーションを通じて、リハビリをより主体的・効果的にする支援ツールです。2021年よりサービス提供を開始し、2023年7月時点で総合病院、リハビリ病院、放課後等デイサービス等の児童福祉施設の全国36事業所で導入されています。
※1:センシング技術とは:センサーと呼ばれる感知器などを使用して様々な情報を計測して数値化する技術の総称のこと



参考文献
障害のある児童生徒のためのICT 活用に関する総合的な研究:国立特別支援教育総合研究所
特別支援教育におけるICTの活用について:文部科学省

会社概要
会社名:株式会社デジリハ
所在地:〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1丁目36番6号三茶林ビル203号室
代表取締役:岡勇樹
事業内容:リハビリや療育・介護現場で活用するリハビリツール「デジリハ」の開発・普及を通して、障害児者・高齢者のモチベーション向上、業務の効率化を図る
設立:2021年4月1日
HP:https://www.digireha.com/
お問い合わせ:info@digireha.com