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T教授の「戦略的衝動買い」 第730回

1台7役の「RELAX マルチレトロラジオ」を衝動買い

2023年04月20日 12時00分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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マルチレトロラジオは、汎用メディアプレイヤー基盤を使い、日常から被災時に便利な機能までをレトロでコンパクトな筐体に詰め込んだ、デジタルオーディオ装置だ

 もうかれこれ1年半ほど前に、ネットをうろついていて見つけて衝動買いしたモノがある。とても便利で楽しいガジェットだったけど、原稿書き待ちアイテムを置いている出窓の周りにずっと置いたまま、その存在すら忘れてしまっていた。

 もう10年以上昔になると思うが、アプリで有名だった「メディアプレーヤー」とは別で同じように「メディアプレーヤー」と呼ばれるハードウェア基盤が脚光をあびた時期があった。数多くの商品が登場したが、昨今は深セン辺りの企業のメディアプレーヤー基盤が標準の汎用品のようになって、いろいろな応用製品が登場している雰囲気だ。

筆者の衝動買いしたマルチレトロラジオのモデル(右)はレトロ系のアイテムではほぼ定番のミントグリーンカラーだ。以前のコラムのご紹介したレトロプリンターとデザイン上の共通点も多い

ちっちゃくて丸くてちょっとレトロ
なかなか個性的な「RELAX マルチレトロラジオ」

 今回ご紹介する「RELAX マルチレトロラジオ」と呼ばれる商品も、おそらくその中の1つの基盤を採用した製品だろう。商品そのものは名前の通り外観は、ちっちゃくて丸くてちょっとレトロで、その時代にマッチしたカラーリングが施されている、なかなか個性的なモデルだ。

本体と取説以外の付属品はちょっとユニークなUSBケーブルだ。充電とAUX出力端子を持ったデバイスからの音声出力をマルチレトロラジオで再生するためのイヤホン端子付きのケーブルも兼ねる

 筆者の購入していたモデルは、レトロカラーでは定番色のブルーグリーンにうっすらとグレーが混じった「ミントグリーン」色だ。ほかにもブラックやオリーブグリーン、クラウディサンドなど、全部で7色ほどのカラーモデルがある。同梱物はmicroUSB、USB Type-A、イヤホンジャックの付属した専用の白いケーブルと取説だ。

マルチレトロラジオの重量は、7つの機能を搭載しながらもわずか399gだ。1970年代の巨大ラジカセとは一線を画するイメージだ

 あまりにも多機能なマルチレトロラジオなので、最初にこの商品が提供する7つの機能の要約をしておきたい。その7つは①モバイルバッテリー機能、②TELEC認証取得済のSW/AM/FMラジオ機能、③トーチライト(懐中電灯機能)、④SOSアラーム発信機能、⑤外部スピーカー機能、⑥MP3再生プレーヤー機能、⑦時計機能だ。一部の機能の詳細に関しては以下で追加の解説をしたい。

 多機能だがそれに対抗するようにレトロ感のデザイン的充実も楽しい。オールディーズなラジカセの最大の特徴であるハンドル(持ち手)や曲面を数多く取り込んだ全体デザイン、緩い暖色系の真空管のような灯りの円型チューナー、シルバーカラーでプリン型の音量ボタンなど、誰にでも分かりやすいレトロデザインの採用が特長だ。

 レトロな時代には、音楽ソースのほとんどはカセットテープやCDだったので、そのソース再生やコンテンツのコピーを考えると、当時人気だったダブルカセットやダブルCDなどのサイズ感は、容易に想像が付く。今やデジタル系のソースの99%はネット経由で、生き残った物理的メディアはmicroSDやUSBメモリーなどの超コンパクトなメディアだけだ。

最大の特徴はレトロ感覚を最大限取り込んだデザインと正面中央で暖かい真空管イメージのカラーで光るSW/AM/FMのチューニング窓だ

 必然的に外観サイズは極めてコンパクトになり、テクノロジーの進化でメインの機能を果たすメディアプレーヤー基盤や内蔵バッテリーの類いも小さくなり、全体として外観サイズは幅128×高さ98×奥行き57mmで、たった395gなのも納得がいく。これは1970年代に流行った肩に担ぐサイズの軽く1Kgは超える巨大なCDラジカセとは対極だ。

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