コーエーテクモゲームスのガストブランドが贈る「アトリエ」シリーズ25周年作品のひとつ『ライザのアトリエ3 ~終わりの錬金術士と秘密の鍵~(以降、ライザ3)』。シリーズでもとくに人気のキャラクター・ライザを主人公とする作品群の最新作にして、彼女の「最後の夏の冒険」を描く錬金術RPGだ。
本作は2023年3月23日にPlayStation 5/PlayStation 4/Nintendo Switch/PC(Steam)向けに発売。価格は7800円。ここではPlayStation 5版をプレイする機会を得られたので、そのプレイレビューをお届けしよう。
※Steam版は2023年3月24日発売
なお、前作品である『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~(以降、ライザ1)』と『ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~(以降、ライザ3)』に、残念ながらこれまで筆者は触れる機会がなかった。そのため、3作品の完結編からプレイする立場でのレビューであることはご承知いただきたい。
※画像はPlayStation 5版のものです
まだ見ぬ地をズンズン進む探索の楽しさは◎
まずは一番気持ちいいと感じた「探索」要素から紹介。本作では4つの地方を巡って冒険を進める。各地方内は複数のマップがシームレスに繋がっており、その気になればどこまでも走っていけるほどの広さが用意されている。
探索用や採取用の道具(アイテム)を調合すると、採取道具に応じて採取できる素材が増えたり、探索用の道具を使って行ける場所が広がったりする。最初は不便で、徐々に便利になっていくのは従来の「アトリエ」シリーズで味わってきた感覚だ。
高低差のある広大なマップを走り回るのはそれだけで楽しいし、移動速度も「速い」と感じるちょうどいいバランスだと思った。ゲームを少し進めると召喚可能な霊獣に乗れば、さらにスピードアップできる。
若干惜しいと感じたのは、探索中にキャラの掛け合いで同じ会話が何回も流れる点だろうか。ストーリーが進行しないと延々と同じ会話を聞かされるので、段々と急かされている気分になった。
とはいえ、探索自体は非常に楽しい。ストーリーの目的地へ一直線に向かってもいいし、あえて別方向へ駆け出してランドマークを探し、エリアマップの雲を晴らすべく探索してもいい。そこをプレイヤーの裁量に任せているのは、とても「自由」に冒険していると感じられて良いと思った。クエストもマップで場所がわかるし、迷うことがない。これこそ快適なJRPGの進化系と言えるのではと感じたほどだ。
また、アップデートにより遠景のボヤけ具合(被写界深度)も調整され、非常にプレイしやすくなった。もし発売初期に「なんか知らないけど目が疲れるな」と感じてプレイをやめた人がいれば、いまはもう大丈夫なので安心してプレイを再開してほしい。
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