低価格で買える中華タブレットもLTE搭載モデルが増えており、SIMカードを入れれば単体でデータ通信ができます。今回は1万円台で販売されているBlackViewの「BlackView Tab 12」を使ってみました。ディスプレーは10.1型(1920×1200ドット)、リフレッシュレート60Hz対応、チップセットはUnisocのSC9863Aでメモリー4GB、ストレージ64GBという構成。価格相応のスペックですが、セカンドタブレットとしてスマートフォンのお供にサブとして持ち運ぶのも良さそうです。
今回はグローバル版をレビューします。なお日本販売品は技適を通しているものもあるとのこと。このあたりは販売店に確認してください(Amazon.co.jpの販売ページ)。
本体はメタルボディーで重量は約430g、最薄部の厚さは約7.4mmと薄くカバンにも楽に入ります。ミドルレンジモデルなのでスマートフォンと一緒に持ち運び、電車の中で時間を過ごすときにはこのBlackView Tab 12を取り出して動画を見る、なんて使い方もいいかもしれません。なお、カメラは2つあるように見えますが1300万画素を1つ搭載。フロント側は500万画素。フロントカメラはビデオ会議などで役に立つでしょう。
本体右側面にはSIMカードトレイがあります。DSDVでnano SIM×2枚、またはnano SIM+microSDの組み合わせで使用可能。Wi-Fi対応のタブレットのほうが価格は安いかもしれませんが、低価格なSIMが増えていますからLTEに対応しているモデルのほうが活用の幅が広がります。
6580mAhのバッテリーを搭載しているのでテザリングモデム端末にしても電池はかなり持ってくれます。筆者は海外旅行時にカバンに入れて予備通信端末としても使ってみました。バッテリーの持ちは動画視聴4時間、音楽再生9.8時間、ゲーム4.8時間、ブラウジング5.7時間、通話20時間、待ち受け432時間とのこと。
10.1型なので片手で縦にも持ちやすい大きさです。本体の縦横サイズは約238.5×157.45mm。OSはAndroid 11で、BlackViewのカスタムUIのDoke OS 12を搭載します。
パッケージにはカバーも付属しているので、別途購入する必要はありません。ディスプレーにも保護フィルムが貼ってあり、余計な出費が不要なのもうれしいところです。
カバーはスタンドにもなり、60度または30度の角度で本体を立てることができます。こちらの画面はBlackView Tab 12で撮影した写真を表示していますが、明るい環境であれば1300万画素カメラでもそれなりの絵が撮れます。やや暗いシーンは苦手なものの、そのあたりはスマートフォンと併用すれば問題ないでしょう。
側面を見ると3.5mmヘッドフォン端子を備えており、カバーもその部分に穴が開いています。電車の中やカフェでの音楽視聴や動画視聴時に手軽にヘッドフォンが使えるのは便利でしょう。ちなみに、Widevine L3なのでストリーミング配信はHD画質に対応しないものがあるのはやや残念です。
プリインストールアプリは少なめです。Duke OSは使わないアプリの無駄な動作を防ぐ「凍結室」というアプリが入っており、メモリーの消費を抑え本体動作を軽快に保つことができます。またゲームモードアプリを使うと、登録したアプリの使用中の通知などを停めることが可能です。そのためゲーム用途も考えられており、いくつかゲームアプリもプリインストールされています。
オフィス系アプリとしてWPSオフィススイートもインストール済み。指先を使った手書きになりますがメモを書けるマルチテックメモも利用できます。このあたりはちょっと欲張った仕様と言えるでしょう。アプリの2分割表示にも対応します(一部非対応アプリあり)。
ベンチマークはGeekBench 5のシングルコアが147、マルチコアが699。AnTuTuは115995と、チップセットの性能通りといったところ。全体の動きはやや緩慢なところがあるものの、動画ビュワーなどとして使う分には十分いけそうです。
BlackView Tab 12はハイエンドモデルではないためメインのタブレットとして使うよりも、スマートフォンとの併用が向いていると感じました。LTE内蔵なのでSIMをいろいろと活用できる点は便利。今後は5G対応モデルなど、さらなる展開を見せてほしいものです。
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