まずはビデオパススルー形式で実現
彼らにとって理想的なのは現実のメガネにそのままコンピュータ映像を重ねられるARグラスですが、シースルータイプのデバイスはまだ技術的なハードルが高く、モニター部分を安価に作る技術が確立されていません。そこで注目を浴びているのが、Meta Quest 2で採用されたビデオパススルー形式です。
ビデオパススルー形式というのは、センサーで外部の情報を読み取って、モニター内の映像に反映するものです。Quest 2でも採用されていますが、色味はモノクロでDepth(奥行き)情報も取れませんでした(頑張って自分でDepthを取るアプリもあるにはあるんですが)。
次世代のQuest Pro(プロジェクト名「Project Cambria」)ではこれがカラーになり、Depthをとれるセンサーがついて奥行きがとれるようになります。さらにハンドトラッキングも入っているので、モノにさわったりということもできるようになります。
ちなみにPCに接続するタイプのVRデバイス「Varjo XR-3」は、Depthが取れてカラーパススルーがとれるようになっています。これは飛行訓練シミュレーターなどに使われるもので、コクピットは実際の手元を撮影して、飛行機の外側だけCGを見せていますね。業務用ということもあって、一式そろえると数百万円というハイエンド用のVR環境で、GPUにはGeForce RTX 3090クラスが求められるスペックになっています。
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