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T教授の「戦略的衝動買い」 第691回

新世代カラーE Inkを搭載した汎用Androidタブ「BOOX Nova Air C」を使った

2022年07月07日 12時00分更新

文● T教授 撮影●T教授 編集●ASCII

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Android搭載のNova Air Cは国産の電子ペーパーデバイスに比べ、スマホやPCなど、ほかのデバイスとのデータ共有は超簡単だ。基本は「共有」をタップして次に「スキャンコード共有」を選択。表示されたQRコードをスマホで読むだけ

ほかのデバイスとのデータ共有のシーンで
最大のアドバンテージを発揮

 Androidを採用したNova Air Cの最大のアドバンテージは、スマホやPCなどほかのデバイスとのデータ共有のシーンで発揮される。国産の電子ペーパーデバイスと大きな差を感じることが多い。

 例えばNova Air Cの手書きノートをスマホと共有するには、Nova Air Cのメニューから「共有する」を選択、次に表示される画面で「スキャンコード共有」を選択、画面表示されたQRコードをスマホのQRコードリーダーで読み込めば、即座にスマホの画面表示され、必要に応じて保存もできる。

 また1枚のノートやPDF、写真などではなく、複数ファイルをNova Air CとスマホやPCとの間で送受信したければ、Nova Air Cのアプリページから「BooxDrop」アプリを選択起動してスマホの場合はQRコードを読み込む。PCの場合は、URLを入力し2段階認証でOnyxクラウドストレージにログインすることで、簡単にファイルの送受信ができる。

スマホやPCと同じWi-Fi傘下なら、アプリの「BooxDrop」を起動、スマホなら表示されたQRコードを読み、PCならURLを入力することでNova Air Cと接続される。あとはファイルMGRの様に任意のデータを送受するだけ

 Nova Air C内の手書きノートの印刷出力も、極めて簡単だ。印刷したいノートのページで、メニューから「共有」を選択後、「印刷」アイコンをタップ、印刷プレビューを確認後、プリンターアイコンをタップするだけで同じネットワークにあるプリンターから即座に印刷される。令和の現在も未だにPC中心の国内版の電子ペーパーと違い、クラウドストレージ大前提でスマホなどとの直結性が合理的だ。

国産の電子ペーパー系ならPC経由が一般的だが、BOOXならNova Air Cからのダイレクトプリントアウトも簡単だ。同じく「共有」から「印刷」を選択するだけ。画面には印刷プレビューが表示され直ぐに印刷が開始される

 新しいNova Air Cの特徴や国産のE Inkデバイスとの違いを駆け足でご紹介した。BOOXの2代目のカラーモデルであるNova Air Cは、先代より明らかに進化したが、万人にお勧めできる商品ではない。少なくとも1677万色が当たりまえのスマホやタブレット、PCの世界とグラフィックス共有を即座に期待できるデバイスではない。

 Nova Air Cを推奨できるユーザーは、すでに従来のモノクロの電子ペーパーデバイスのユーザーや、今後、手書き入力ノートやPDFマニュアル、電子ブックの閲覧編集機として電子ペーパーデバイスを検討中のユーザーなら、有力な検討候補であることは間違いない。

カラー電子ペーパーの使用目的が明快なユーザーなら、モノクロとカラーの価格差は僅かなので納得感は高いだろう

 判断基準の評価ポイントはNova Air Cは従来のモノクロ電子ペーパーデバイス(Nova Air)の機能を100%カバーし、手書きノート、PDF、電子ブックリーダー、ウェブブラウザーの世界でカラーであるアドバンテージを提供してくれる。そして、モノクロ電子ペーパーデバイスとの実売価格差が1万6千円前後だという点の評価次第だ。

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:BOOX「Nova Air C
・価格:5万9800円前後

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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