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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第670回

スーパーコンピューターの系譜 TOP500で富岳を退けて首位に躍り出たFrontierの勝因

2022年06月06日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

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次回以降のTOP500は激戦必至

 今回のFrontierの勝因は、動作周波数を定格より下げて、性能/消費電力比を向上させたことだろう。次回(今年11月)のTOP500には、いよいよインテルのAuroraがエントリーすると思われるが(エントリー入りしなかったら、それはそれで大きなトピックになりそうだが)、実効性能もさることながらこの性能/消費電力比を上回ることができるのか、が焦点になりそうだ。

 またNVIDIAのGH100も当然この市場を志向しているわけで、ロスアラモス国立研究所のVenadoが最初のシステムになると思われるが、こちらのシステム納入は2023年とされているので、早くて来年6月のTOP500である。

ロスアラモス国立研究所に導入される「Venado」

 その頃にはEl Capitanも稼働していると思われるわけで、AMD、インテル、NVIDIAのそれぞれハイエンドシステム同士が激突することになる。

 特にVenadoの場合、Grace CPUのみのノードとGrace Hopper(CPU+GPU)のノードの混在になるとされており、Perlmutterと似た感じになりそうだ。どんな結果になるのか、今から楽しみである。

ローレンス・リバモア国立研究所の「El Capitan」

米国立エネルギー研究科学計算センター(NERSC)で稼働中の「Perlmutter」

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