メルマガはこちらから

PAGE
TOP

超小型高性能ガスクロマトグラフ(SYLPH)をシスメックスが販売開始

PR TIMES

ボールウェーブ株式会社
ボールウェーブ株式会社(本社:宮城県仙台市、代表取締役:赤尾慎吾、以下、「ボールウェーブ」という)とシスメックス株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役会長兼社長 CEO:家次恒、以下、「シスメックス」という)は、ボールウェーブが開発し製造販売する超小型高性能ガスクロマトグラフ※1(商品名:SYLPH)について販売代理店契約を締結しました。  またボールウェーブはSYPLHを用いた臨床検査の可能性について、シスメックスと検討を開始しました。


■ 背景
ボールウェーブは、革新的な高感度センサ「ボールSAWセンサ※2」と「メタルMEMSカラム※3」を活用して、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)との共同研究によって大きさ100×100×100mm、重さ約1kgの宇宙探査用途ガスクロマトグラフ(左)を開発し、この成果をもとに手のひらサイズ(A5判)の地上用途ガスクロマトグラフ(右)のプロトタイプを提供開始しています。この度、このプロトタイプを商品化したSYLPHをシスメックスが代理店として販売することになりました。
図1 宇宙探査用途ガスクロマトグラフ(左)と地上用途ガスクロマトグラフ(右)

超小型高性能ガスクロマトグラフ(SYLPH)は、エネルギー、工業、農林水産、ヘルスケアなど様々な分野における多くの用途が期待されます。

· エネルギー/工業分野・・・天然ガス熱量評価のための成分分析、リチウム電池製造・使用中にバインダ・電解液から放出されるガスの成分分析、VOC分析、異臭検査など

· 農林水産分野・・・鮮魚・野菜果物等の生鮮食品や、食用油などの劣化の早期検出によるフードロスの低減、酒・醤油等の香気分析による醸造プロセスモニタリングなど

· ヘルスケア分野・・・居住空間のシックハウスガスや土壌中の汚染物質の検出、各種生体ガス(呼気、体臭、腸内ガス)の分析による病気発見など
図2 超小型高性能ガスクロマトグラフの用途例

■ ボールウェーブ株式会社について
ボールウェーブは、東北大学発技術シーズであるケミカルセンサ※4「ボールSAWセンサ」を用いて、微量水分や多種類のガスを高速・高感度にセンシングすることで、安全・安心・クリーンで持続可能な社会の実現を目指す大学発ベンチャー企業です。水晶球が持つ高温・高圧耐性、高耐食性に加え、従来技術と比較して約100倍の高感度と高速応答性を備えるボールSAWセンサを搭載する微量水分計やガスクロマトグラフなどの開発・製造・販売を行っています。
https://www.ballwave.jp/

■ シスメックス株式会社について
シスメックスは、グループ企業理念「Sysmex Way」において「ヘルスケアの進化をデザインする。」をミッションに掲げ、医療の発展と人々の健やかな暮らしに貢献しています。血液や尿などを採取して調べる検体検査に必要な機器・試薬・ソフトウェアの研究開発から製造、販売・サービス&サポートを一貫して行っており、190以上の国や地域の医療機関へ製品をお届けしています。
https://www.sysmex.co.jp/

■ 用語解説
※1. 超小型高性能ガスクロマトグラフ:中空の管をリールに巻いたカラムと呼ばれる流路を混合ガスが通過する際に時間的に分離される現象を利用して、多種類のガスの種類と濃度を測定する分析装置をガスクロマトグラフと呼ぶ。一般的には卓上に設置する大型装置であり、可搬型も開発されているが感度や精度の点で大型装置を下回る。

※2. ボールSAWセンサ:球の表面に集中して、横方向にも拡がらず繰り返し周回する球状弾性表面波 (SAW: Surface Acoustic Wave)を用いるセンサ。東北大学大学院工学研究科の山中名誉教授らによって開発された。

※3. メタルMEMSカラム:MEMS(micro electro mechanical system)と呼ばれる微細加工技術を用いて作製される平板状の小型カラムの素材を、脆くて割れやすいシリコンから強靭なメタルに変えて東北大学で開発された耐久性の高い微細加工カラム。

※4. ケミカルセンサ:物質の化学変化を捉えるためのセンサ技術。

■ お問い合わせ先
ボールウェーブ株式会社 経営戦略本部
電話番号: 03-5979-2357
E-mail: tsukahara*ballwave.jp (*を@に置き換えてください)
https://www.ballwave.jp/