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最新パーツ性能チェック 第368回

熾烈なメインストリームCPU争いに完全決着

Core i7-12700K対Ryzen 7 5800X!Windows 11でDDR5対DDR4の性能差もベンチマーク比較

2022年04月14日 18時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

提供: インテル株式会社

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「UL Procyon」ではDDR4>DDR5になったシーンも

 続いては「UL Procyon」を利用し、実際のアプリを動かした時のパフォーマンスを比較する。目的別に様々なテストがあるが、ここでは「Lightroom Classic」と「Photoshop 2022」を動かす「Photo Editing Benchmark」を実施した。

UL Procyon、Photo Editing Benchmarkの結果

 意外にもCore i7-12700KのDDR4環境がトップに立った。そして、2番手はCore i7-12700KのDDR5環境で、ビリがRyzen 7 5800Xだ。DDR5環境は「Image Retouching」(Photoshop+Lightroom併用)ではDDR4環境より強いが、逆に「Batch Processing」(Lightroom Classicのみ)ではDDR4環境に負けた格好になる。そして、その差が総合スコアーに大きく影響していると思われる。

 ただし、DDR4環境のほうがBatch Processingで有利という結果は、ひと言添えなければならない。後述する筆者独自の「Lightroom Classic」単体ベンチマークの考察に反する、と思われるかもしれないからだ。そもそもUL Procyonのテストは画像のインポート→補正→出力、という一連のワークフローを通しで実行した時の性能評価となる。つまり、両テストではCPUの使われ方が異なるため、逆転現象が起きてもおかしくないというわけだ。

 一方で、ライバルのRyzen 7 5800Xは総合的な評価ではCore i7-12700Kよりも6〜13%下という結果に。いずれのテストでも負けているが、特にBatch Processingでは大幅に差をつけられている。写真編集分野においては、Core i7-12700Kを選んだほうが確実にスマートだろう。

 UL Procyonではもう1つ、「Office Productivity Benchmark」でも比べてみよう。これは「Office 365」を実際にセットアップして、「Word」に「Excel」、「PowerPoint」を動かした時のパフォーマンスを計測するテストだ。

UL Procyon、Office Productivity Benchmarkの結果

 ここでもCore i7-12700Kのほうが総合スコアーでRyzen 7 5800Xよりも5〜7%上回っている。特に差が大きかったテストはExcel(最大12%)で、最も小さかったテストがPowerPoint(最大4%)という結果になった。なお、Core i7-12700KのDDR4/DDR5環境間では、WordやPowePointはある程度差がついたが、そExcelや総合スコアーはほぼ同等だった。

DDR5メモリーが肝の「Lightroom Classic」

 RAW現像においては、いつも筆者が使っている手法でもパフォーマンスを確認しておきたい。61メガピクセルのDNG画像(調整付き)を100枚準備し、それを「Lightroom Classic」で最高画質のJPEGに書き出す時間を比較する。書き出し時にシャープネス処理(スクリーン用、適用量は標準)を付与しているが、このシャープネス処理のCPU負荷が案外高いので、性能差が出てくると思われる。

Lightroom Classicで100枚のDNG画像をJPEGに出力した時間

 この検証はEコアを備えた第12世代Coreが優秀である、という点は昨年発売直後のレビューで明らかにしているが、現在もその傾向は変わっていない。Core i7-12700KとDDR5メモリーの組み合わせであれば、Ryzen 7 5800Xを処理時間において大きく上回れる。その一方で、Core i7-12700KとDDR4メモリーの組み合わせでは処理が重く、Ryzen 7 5800Xに逆転を許してしまう。

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