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東証再編を上場ベンチャーの成長チャンスに グロース・キャピタルがサービス開始

グロース・キャピタル、上場ベンチャー向け新サービス「IR支援・調達」、「経営支援・調達」を発表

 グロース・キャピタルは上場したベンチャー企業の成長支援のため、「IR支援・調達」と、「経営支援・調達」の新サービスの提供を開始、2022年4月4日に発表会を開催した。

 国内でベンチャー、スタートアップ支援施策が国を挙げて盛り上がる中、上場を果たし今後も大きく成長が期待されるベンチャー企業に対しての支援はまだまだ少ないのが現状。グロース・キャピタルが発表した2つのサービスは上場したベンチャー企業を対象に株式市場での資金調達の支援をすることに加え、「IR支援・調達」では成長フェース、事業内容を踏まえて戦略的なIR支援支援を行なう。また「経営支援・調達」では外部パートナーによる月次の経営アドバイスから成長戦略を支援する。

 グロース・キャピタルの嶺井政人代表取締役 CEOは発表会で新サービス導入の理由に2つの背景をあげた。

グロース・キャピタル 嶺井政人代表取締役 CEO

 ひとつは上場ベンチャー企業の持続的な成長のための支援の少なさ、また成長フェーズにあったIR、経営戦略に携われる人材の社内、また市場全体でのリソース不足。同社と一橋大学大学院経営管理研究科教授の鈴木健嗣氏との共同レポート『上場後の成長の谷に関する共同研究レポート』によると上場したベンチャー企業の多くが成長できずにいるとしている。

 1997年から2017年に上場した企業のうち、1/4の企業は上場後、上場後3年間で売り上げの年平均成長率は9.5%、営業利益の成長率はマイナス0.6%となっているという。高時価総額到達企業も2013年から2019年に上場した447社のうち、5000億円以上の時価総額の企業は2社、1兆円は0社という。これは米ナスダックでは450社中、1兆円企業が21社になるところからも大きな成長の差があるとする。

 2つ目はこれまでの株式市場の区分をプライム、スタンダード、 グロース市場と変える「東証再編」だ。中期経営計画の年1回以上の開示義務、上場維持基準、市場鞍替えへのハードルの厳格化は上場後も成長戦略をより明確に意識してく必要があり、上場したベンチャー企業が成長するうえで大きな変革点になると説明した。2つのサービスにより成長サイクルに入るうえでの、的確な株価による資金調達の課題解決、とくに上場後のベンチャー企業のフェーズごとに資金調達をするうえで必要な、とくにベンチャー企業の認知度が少ない個人投資家に戦略を伝えていく対話に対してサービス内で支援していくとしている。

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