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東北地域大学発ベンチャー共創プラットフォーム 代表チームが次代を担うイノベーションの種を披露

2022年2月18日開催「みちのくDEMO DAY」イベントレポート

提供: 東北地域大学発ベンチャー共創プラットフォーム

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山形大学「連続フロー量⼦ドット合成技術による次世代ディスプレイ発光材料の製造」

 最後に登壇した山形大学 大学院理工学研究科 教授の増原陽人氏は、「連続フロー量⼦ドット合成技術による次世代ディスプレイ発光材料の製造」というテーマでピッチを行った。近年、高性能なナノ材料は工学だけでなく、医学や農学等の分野において活用されている。さらに、既存のナノ材料を凌駕する材料開発も論文等で数多く報告されているが、高性能を維持できる低コストで大量合成可能な材料の作成技術はないという。現場レベルでは、遠隔医療等で用いられる高性能かつ安価なディスプレイのニーズが高まっているが、発酵材料の合成技術がないと増原氏は話す。

高性能かつ安価なディスプレイのニーズは年々高まっているが、供給に必要な発光材料の合成技術が確立されていないという 

 一例として挙げられるのが、遠隔医療における視診の質を高める高色域ディスプレイだ。この発光材料として注目されているのが、ペロブスカイト量子ドット(PeQDs)だが、現在の技術では高品質な状態で大量合成することが難しいため、高コスト化につながり普及のボトルネックになっている。


現在の技術では高品質な状態での大量合成が難しく、製品の高コスト化につながっている

 そのような状況で、増原氏のチームは安価なPeQDsを作成してきたが、大量合成は困難だったという。そこで、配位子支援最沈法で確率した条件をそのまま導入可能な強制薄膜式リアクターに読み込ませることで、量子ドットの大量合成技術確立に至ったと増原氏は話す。この手法は、製造コストダウンや安定供給に強みがあるだけでなく、品質の面でも他社と比較して優位性があり、医療法ディスプレイにおける多くのニーズに対応できる。高性能ディスプレイのマーケット規模は、2026年で9600億円と予想されており、大きな市場を狙える分野となっている。製造販売は2023年4月から開始する予定だ。


安価なPeQDsを製造できる配位子支援最沈法で確率した条件をそのまま導入可能な強制薄膜式リアクターに読み込ませることで、大量合成技術の確立にも成功した

高性能ディスプレイのマーケット規模は、2026年で9600億円と予想されている。製品の製造販売は2023年4月開始予定


(提供:東北地域大学発ベンチャー共創プラットフォーム)


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