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福山社長に聞いた最新事例、新機能のポイント、地方へのフォーカス

実は半分以上は都会以外 LINE WORKSはやっぱり全国津々浦々で使われていた

2022年03月08日 11時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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派手な新機能ではなく、ユーザーの声を着実に反映

大谷:続いてLINE WORKS DAYでも出てきた新機能について聞こうと思います。ビデオ会議を刷新するという昨年に比べると、今年は堅実なアップデートが多いですね(関連記事:LINE WORKSの過去と未来、バージョン3.3の新機能が披露)。

福山:そうですね。われわれは派手な新機能をどんどんリリースしていくとか、すごいAIを載せたろうという戦略はとっていません。それやってしまうと、たぶん使いにくくなってしまうので。

われわれは、お客さまからいただくご要望に優先順位をつけて、今この機能を追加すれば、もっと業務が効率化するだろう、もっと便利になるだろうという視点で製品を強化してきました。機能強化や改修をした結果、いつのまにかLINE WORKSって使いやすくなっているよねと言われるような世界観を目指しています。

大谷:いつの間にかというのが重要なのですね。

福山:重要だと思います。「なんか最近使いやすくなったよね」と感じてもらう。ちょっとしたUIの変更でも、お客さまは便利さを感じてくれるので。

とはいえ、コロナ渦での業務でリモートワークが増えているのは事実だと思うので、そこに向けた機能強化は意識しています。たとえば、直近ではステータス表示の改良を図っていて、会社ごとにカスタマイズもできるようにしています。

ステータス表示は会社ごとにカスタマイズ可能(LINE WORKSサイトより抜粋)

大谷:リモートワーク向けという意味では、ビデオ通話機能にはずいぶん注力していますね。

福山:たとえば、月曜日の午後に定例会議をやりますという場合は、これまで通りスケジューリングしてZoomを使っていただいてOKだと思います。でも、われわれのアプリの中心機能は「トーク」。だから、LINE WORKS上でトークしている人と、そのまま顔を見てWeb会議したいという用途なら、LINE WORKSのビデオ通話がよいと思います。あくまで他のツールと導線が違うんです。大谷さんとうちの増田が登壇したハドルミーティングの動画をASCIIさんが作ってくれましたが、ああいうコミュニケーションなんだろうなと思います(関連記事:LINE WORKSのハドルミーティングでテレワークの悩みを解消しよう)。

とはいえ、LINE WORKSのビデオ通話機能も、最近の強化で画質や音質が向上しています。今後は、通常のWeb会議ツール感覚で使うお客さまも増えてくると思います。1つのアプリの中に複数のコミュニケーション機能が搭載されているのが、LINE WORKSの強みです。

お客さまがお客さまを呼んでくるサイクルをもっと作りたい

大谷:順調な成長を見せていると思うのですが、福山さんが社長として組織をリードしてきて、難しいなと思ったところはありますか?

福山:われわれが目指しているのって、社内コミュニケーションだけでなく、ビジネスのコミュニケーションがLINE WORKSで行なわれるという世界。だから、先ほどの外部トーク連携機能で、LINE WORKSのお客さま同士がつながって、別のお客さまを呼んできてくれるというサイクルが理想です。でも、これがけっこう難しいことに気がついてきています。

大谷:ユーザーコミュニティの話ですかね。顧客数はきちんと増えているわけで、そんなイメージもないのですが。

福山:うーん。一部では起こっていますが、もっと起こってもよいような気がするんですよ。

われわれが行なっているマーケティングやセールス活動の範囲では、きちんと投資した分のリターンが戻ってきています。個人的にはわれわれが把握しないところで、LINE WOKRSユーザーが口コミで拡がるみたいなことが起こらないかなと。欲張りかもしれないですけど(笑)。

大谷:難しいのか、時間がかかるのか、アプローチが違うのか。確かにユーザーの自主性が重要だったりするので、なかなかコントロールはできませんよね。

福山:大企業から起こらないことはわかります。どのツール使っているのか、言うこと自体タブーな会社も多いので。でも地方の中小企業なら起こりえると思っていて、毎日のようにプレスリリース打ったり、200本にも渡る事例記事を作ったりしているのもいつかそこに帰結していくといいなと思うんですよ。

ユーザー事例の件数も200件を突破している

大谷:確かにLINE WORKSはプレスリリースも、事例の本数もかなり多いですよね。

福山:あとはリテラシの壁ですね。LINE WORKSでも使うのがしんどいという人もいるんです。エンドユーザーとしてはLINEも、LINE WORKSも使えるんですけど、LINE WORKSって結局誰かが管理者にならなければならない。だから、「アカウントを登録して、組織作ってなんて、ちんぷんかんぷん」という方がいます。

LINE WORKSはフリープランでもサポートを提供していますが、最近拡がってきたユーザーコミュニティ、全国各地のアンバサダーさんにも手伝ってもらい、使いたい人を支援する体制をいかに作っていくのかがチャレンジだと思っています。

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