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スーパー耐久2021レポート第5回

スーパー耐久第5戦で39号車が優勝し、最終戦を前にチャンピオン獲得!

文●吉田知弘 写真●加藤智充 編集●ASCII

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39号車「エアバスターWinmax RC350 TWS」

 スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第5戦が9月18~19日に鈴鹿サーキットで行なわれ、今季、ASCII.jpが応援している冨林勇佑選手が乗る39号車「エアバスターWinmax RC350 TWS」は、ST-3クラスで今季2勝目をマーク。最終戦を待たずに同クラスチャンピオンを決めた。

予選は前戦に引き続きポール!
変則的なスケジュールをものともせず

 前回の第4戦オートポリスでは、チェッカー直前の見事な逆転劇で優勝を飾った39号車。そこでひとつ勢いがつき、今回の鈴鹿大会でも予選からライバルを圧倒する走りをみせた。

 台風14号の接近に伴い、当初予定されていた土曜朝のフリー走行が中止となった。午後の予選セッションも予定より1時間遅らせたスケジュールで、Bドライバー予選を先に行なうという変則的なものとなったが、幸いお昼前には雨が止み、ドライコンディションでスタートした。

 まずは大島和也2分18秒408をマークし、62号車 HELM MOTORSPORTS RC350(高橋知己)に対し、0.012秒及ばなかったものの、クラス2番手につけた。続くAドライバー予選では冨林が渾身のアタックを披露。2分18秒194でクラストップに躍り出た。2人合計のタイムでも62号車を上回って、2戦連続のポールポジションを手にした。

2戦連続ポールポジションゲット!

最後までハラハラの展開だったが
ファイナルラップで劇的なオーバーテイク!

 翌19日の鈴鹿サーキットは、台風一過となり朝から青空が広がった。ST-3クラスポールポジションからスタートする39号車は、冨林がスタートドライバーを担当した。

 スタート前のグリッドで最後の調整をする各チーム。その時、デルタの田中代表は「今日は勝ちますよ!」と自信に満ちた表情をみせていた。田中代表のみならず、チーム全体が鈴鹿大会でも勝てるという自信を持って、5時間の決勝レースに臨んだ。

 一気に後続を引き離していく走りをみせたかった冨林だが、路面温度が比較的高いレース序盤は日産フェアレディZ勢のペースがよく、2周目に244号車QUEEN EYES 34Zの先行を許し2番手に。周回を重ねるにつれて、その差は徐々に広がっていったが、冨林は焦ることなく自分たちのペースを維持し、33周目に大島にバトンを繋いでいき、41周目に244号車を捉えてトップの座を取り戻した。

 しかし、このまま順調にいかないのがレースの難しいところ。レース後半になると、前日の予選でポールポジションを争った62号車が背後に迫ってきた。

 94周目に最後のピットストップを終えた39号車。この時点で62号車が先行する形となっていたが、今回のアンカーを務めた大島は、第4戦オートポリスで見せたようなアグレッシブな走りを披露する。

 ピットアウト直後から追い上げモードとなっていた大島は、みるみると62号車(高橋)との差を詰めていき、チェッカーまで残り45分を切った101周目には0.6秒後方にまで迫った。この勢いで、トップ再逆転を狙いたい大島だったが、背後には244号車(三宅淳詞)も接近してきており、ST-3クラスは残り30分を切って、三つ巴の接戦状態となった。

 その中で何とかチャンスを見出そうと試行錯誤していた39号車の大島だったが、ちょうどほかのクラスとの混走でコース上が混雑した際に62号車のリズムが乱れたのを見逃さなかった。少しでも隙があれば、積極的に仕掛けていき、最終的に123周目の2コーナーでトップ奪還に成功。5時間経過の6秒前、ファイナルラップでの逆転劇だった。

 大島が駆る39号車はそのままチェッカーを受け、今シーズン2勝目をマーク。まさに有言実行の勝利となった。

 さらに今年は有効ポイント制が導入されており、全6戦のうち成績の良かった上位5戦分のポイントが採用される。これらを踏まえた結果、39号車は最終戦を待たずに2021年度のシリーズチャンピオンを決めた。

冨林勇佑選手コメント

 前回のオートポリスでもそうでしたが、予選は僕がタイムを出してポールポジションを獲るんですが、決勝では大島選手に毎回美味しいところを持って行かれてしまいます(苦笑)。でも、この結果はめちゃくちゃうれしいです。今回はエアバスターさんの大きな看板もピット上に出ていて、大型ビジョンでは僕が出演させていただいたCMも流れていました。エアバスターさんの重役の方々もいらっしゃっている中で、「絶対にここでチャンピオンを決める」という気持ちで臨みました。

 レース前半はコンディションの関係でライバルの方が早かったですけど、ピットストップのタイミングでうまく稼ぎましたし、誰が乗っても速いラップタイムを刻めるクルマだったというのが勝因のひとつだったと思います。前回もそうでしたが、何かひとつでもうまく行かなかったら勝てなかったようなシビアなレースだったと思うので……こうして、最高の結果を残すことができて、ホッとしています」

大島和也選手コメント

 最後のスティントは、相手と速いところが違っていて、東コースでは僕の方が追いつくんですけど、後半セクションの加速の部分は62号車の方が良かったので、なかなか仕掛けられなくて苦しいなと思っていました。最後の方は「何か起きないかな」と思って走っていました。そうしたら、残り数周になって、ほかのクラスの集団が出てきて「これしかない!」と思って、攻めていきました。展開に助けられたという要素は大きかったかもしれませんが、諦めずにずっと走って、62号車に対してあの間隔をキープし続けられたのが大きかったのかなと思います。

 これでチャンピオンが決まりましたけど、昨年勝てなかった5時間レースを今年は制することができたというのが大きかったと思います。そこでポイントも多く積み重ねることができました。今シーズンは、まだ最終戦の岡山が残っていますので、3連勝を目指して頑張りたいです。

デルタモータースポーツ 田中延男代表コメント

 まさに有言実行の勝利となりました。ドライバー、チーム、メカニック、すべてのところで“勝てる”という雰囲気があったので、レース中も力強く戦えましたし、最終ラップでも「とにかく行け!」と無線で言い続けていました。残り30分くらいは苦しいと言う話もありましたが、そこで無理をせずに、残り2周が勝負どころだからということで終盤に挑みました。他のクラスとの混走をうまく処理できたのも大きかったです。

 昨年も“チャンピオンを獲る”と言って獲りましたし、今年もこうしてチャンピオンになれました。ここまできたら、3連覇を目指したいですね。もう何も言うことがない、本当に感無量です!

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