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スーパー耐久2021レポート第4回

スーパー耐久第4戦でASCII.jpも応援する39号車がついにクラス優勝!

文●吉田知弘 写真●吉見幸夫、遠藤樹弥 編集●ASCII

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 「スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook」の第4戦が7月31日~8月1日にオートポリスで行なわれ、ASCII.jpで密着レポをしている、冨林勇佑選手が乗る39号車「エアバスターWinmax RC350 TWS」は、見事ST-3クラス優勝を飾った。

 前回の富士24時間レースでは、トラブルに悩まされ苦しいレースとなってしまった39号車。シリーズチャンピオン争いを考えると、絶対に落とすことができない勝負の1戦だった。

 そんな中、エースの冨林が予選で渾身の走りをみせる。毎回ハイレベルな戦いが繰り広げられるAドライバー予選でトップタイムを記録したのだ。

 今年からST-3クラスはGr.2に属することとなり、スピード面で差のあるST-4クラスやST-5クラスの車両と一緒に走るため、コース内が混雑してしまう。冨林もセッション序盤は満足にタイムアタックできない状態が続いていたが、ラストチャンスの1周で見事なアタックを決め、ライバルである52号車「埼玉トヨペットGB クラウンRS」に対し、0.592秒の差をつけ、クラストップに躍り出た。

 これで勢いをつけた39号車は、続くBドライバー予選でも大島和也が素晴らしい走りを披露。クラストップタイムを記録することはできなかったが、0.092秒差の2番手につけた。これで2人の合算タイムでトップとなり、今季初のポールポジションを獲得した。

 今回は全9クラス混走の5時間耐久レースのフォーマットで争われたが、スタート直後から波乱の展開となった。

雨と霧の難しいコンディションに見舞われた決勝

 前日までの晴天から打って変わり、朝から雨と霧に悩まされるコンディションとなった。なんとか天候も落ち着いて予定通りスタートを迎えたのだが、その直後から霧がひどくなり、3周目に入ったところでセーフティカーが導入された。一度は再開も試みたが視界はどんどん悪くなっていく一方で、開始から40分過ぎたところで赤旗が出された。

 約1時間の中断を経て視界が回復し、当初のスタート時刻から1時間40分を過ぎた12時45分にセーフティカー先導で再開された。この時点では、雨も上がっており、路面コンディションもドライになり始めていた。

 39号車のスタートドライバーを務めた冨林は、このタイミングを利用してピットインしスリックタイヤに交換。ただ、2番手の52号車も同じ作戦をとったため、ST-3クラスはこの2台による一騎打ちの展開となった。

 52号車の猛攻をなんとかしのいでいた冨林だが、25周目についにトップの座を譲った。それでもライバルの独走を許すまいと食らいついていき、59周目にピットイン。大島にレース後半を託した。

 なお、5時間耐久レースでは途中にドライバー交代を伴うピットストップを2回行なう義務があるのだが、赤旗によるレース中断があったため、義務の適用がなくなった。39号車はこのピットストップを最後にする作戦をとったのだが、そのためには燃費走行を行わなければならない。

 一方の52号車はハイペースを維持して2番手との差を広げていったが、もちろん燃料は足りないため、もう一度ピットインが必要だ。

 残り15分で給油のみの短い作業を済ませてコースに復帰した52号車の背後には39号車が迫っていた。大島はここから全力の追い上げを開始し、残り10分を切ったところ射程圏内に捉えた。

 何度かオーバーテイクを試みるが、52号車も隙を見せない。しかし、チェッカーまで5分を切った102周目のメインストレートでついに横に並びかけ1コーナーへ。52号車もギリギリまでブレーキングを我慢したが、逆にアウト側に膨らんでしまう。そこにできたスペースに大島が冷静に飛び込み、逆転でトップに浮上。オートポリスはこの日一番の盛り上がりとなった。

 大島はそのまま52号車を引き離しにかかったが、最終ラップに入ってガス欠を知らせる警告灯が車内ではついていた。それでも、勝利を信じてアクセルを緩めずに走りきり、最後は1.4秒という僅差でフィニッシュし、待望の今期初優勝を飾った。

 この日(8月1日)は、デルタモータースポーツの田中延男代表の誕生日。レース後、冨林たちは田中代表に表彰式で獲得したシャンパンをプレゼントし、喜びをわかち合った。

デルタモータースポーツ 田中延男代表コメント

 本当にうれしいです。チームが良いクルマを作ってくれました。ストレートも速くなったし、予選では2人のドライバーがラスト5分でしっかりと決めてくれたし、決勝では大島が最後に追い抜いてくれて……。本当にカッコよかった! あとは最後までフェアに戦ってくれた52号車の川合選手にも感謝です。

 あと、冨林は僕が今日誕生日ということは知っていたと思うので“何としても勝ちたい”という想いでいたはずです。そういうものが、最後39号車の背中を押してくれたと思います。

 もう……なんて言ったらいいか分からないです。僕は何もしていません。今日はドライバー、メカニックのおかげですし、速いクルマを作ってくれたトレーシーさんに、とにかく感謝です。

冨林勇佑選手コメント

 最初レインタイヤからスリックタイヤに交換するタイミングは迷いましたけど、結果的にあそこで交換できたのが大きかったですね。ただ、ドライコンディションになってから、52号車のペースが良かったです。その中で僕たちができることは、少しでも前でふさぐ形でレースを進めていくしかなかったです。でも、他クラスとの混走でちょっと躊躇したところで抜かれてしまったので、そこは悔しかったです。

 正直“今回も2位かな”という気持ちはありましたが……、大島選手の追い上げもあって勝つことができました。こんなにうれしいと感じたレースはなかなかありません。予選では良い走りができましたが、決勝では大島選手に全部良いところを持っていかれましたね(笑)。あとは今日が田中社長の誕生日ということで、ずっと優勝をプレゼントしたいという気持ちがあったので、本当に良かったです。

 今年は開幕戦からずっと悔しい思いをしていましたし、チャンピオンシップのことを考えたら、オートポリスで絶対に勝たないといけない状態でした。だから、チームもやれることはすべてやってきてくれていたので、それに対して恩返ししたいという気持ちがありました。本当に勝つことができて良かったです」

大島和也選手コメント

 本当に最後はスプリントレースのような勢いで攻めまくりました。正直、ここで52号車に勝たれてしまうとチャンピオン争いが厳しくなってしまうので、それだけは何としても避けたかったです。だから、気持ち的には接触してでもというくらいの覚悟で追い上げました。もちろん、実際にぶつかったらダメなんですけどね(苦笑)。でも、そういう気持ちの部分が最終的にあの逆転につながったと思います」

 僕自身、前日に併催されたヤリスカップにも出場しましたが、自分のミスで3連勝を逃す結果になってしまいました。チームは違うんですけど、その申し訳なさというか、悔しさもあったので、S耐でも同じ思いはしたくなかったので、自分の体力がキツいとか、タイヤが厳しいとか、そういう言い訳をせずに攻め切ろうと思いました。

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