第3回 チームの共同作業がはかどる! Dropbox Businessを使いこなそう

PC上のフォルダと同じ感覚でクラウドストレージを利用、幅広いファイルのプレビューもできる

仕事のファイルをクラウドに同期! Dropbox Businessの基本的な使い方

文●柳谷智宣 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 Dropboxアプリをインストールすると、PC上には専用のフォルダが作成される。このフォルダに保存したファイルやフォルダは、クラウド上のDropbox Businessフォルダと自動的に同期される。ふだん使っているPC内蔵ストレージと同じ感覚でクラウドストレージを利用できる、わかりやすくて便利な仕組みだ。

 この専用フォルダは、WindowsのエクスプローラーやMacのFinderで開いて操作することができる。アプリをインストールすると、エクスプローラーの左サイドバー「ナビゲーションウィンドウ」(MacのFinderならば「よく使う項目」)に「Dropbox (チーム名)」というフォルダのショートカットが追加されて、ここから直接アクセスできるようになる。

 このフォルダにドラッグ&ドロップでファイル/フォルダを追加したり、フォルダ内のファイルをアプリケーションで開いて編集/保存したり、ファイルを削除したりすれば、それらの変更はクラウド上のDropbox Businessにもすぐに反映される。これによりどこからでも、どのデバイスからでも最新状態のファイルを扱うことができる。同期処理のスピードも速いので、ストレスなく使えるだろう。

エクスプローラーからDropbox Businessに手軽にアクセスできる

Dropbox Businessのフォルダに新しいファイル/フォルダを追加すると、自動的にクラウドストレージとの同期が行われる

 インストールしたデスクトップアプリは常に起動(常駐)しており、タスクトレイに表示される。このアイコンをダブルクリックすると、Dropboxのデスクトップアプリが起動する。こちらでもエクスプローラーと同様に、ドラッグ&ドロップでファイルやフォルダを追加できる。

 さらに、Webブラウザで開いたDropbox Business(https://www.dropbox.com/)でも、ブラウザへのドラッグ&ドロップや「アップロード」ボタンのクリックでファイル/フォルダをアップロードできる。たとえば出張先などで他人のPCを借りて作業をするときでも、クラウド上にある自分のDropbox Businessフォルダにアクセスできるのだ。

Dropboxのデスクトップアプリでも、ドラッグ&ドロップでファイルを追加できる

Web版のDropbox Businessでも同じようにファイルやフォルダの追加が可能

 もちろんスマホアプリでも、クラウドに同期されたデータにアクセスできる。スマホの場合はストレージ容量が限られているので、常に全データを同期しているわけではないが、一部のファイルをオフラインでも利用できるようにする(ダウンロードしてキャッシュする)機能は用意されている。

 スマホ端末内のファイルだけでなく、カメラで撮影した写真や書類をアップロードしたり、新たにオフィス文書を作成したりすることもできる。さらに録音した音声ファイルを保存したり、紙のドキュメントをカメラでスキャンして取り込んだりと、充実した機能を備えているのが特徴だ。

スマホアプリでも最新のファイルやフォルダにアクセスできる。カメラやマイクを使って、直接ファイルを作成することも可能だ

 デスクトップアプリは、エクスプローラーにはない機能も数多く備えている。たとえばファイルのプレビュー機能だ。

 デスクトップアプリ上でファイルを右クリックし、メニューから「プレビュー」をクリックするか、ファイルを選択した状態で右ペインのサムネイルをクリックするとプレビュー画面が開く。

 プレビューできるファイル形式は、Officeドキュメント(Word、Excel、PowerPoint)、PDF、テキスト、画像、動画、音声など多岐にわたる。ファイル形式に対応したアプリがインストールされていなくても、中身を確認することができるのだ。あくまでもプレビュー(閲覧)のみでファイル内容の編集まではできないが、ファイルへのコメントの追加や共有はできるのでチームメンバー間のやり取りに便利だ。

 なお、プレビューに対応するファイル形式であっても、ファイル容量が大きすぎるとプレビューできない場合がある。この場合は対応するアプリでファイルを開く必要がある。また、エラー画面に「Dropbox.comで表示」というリンクが表示された場合は、そこをクリックするとブラウザでプレビューできる。

右クリックメニューから「プレビュー」をクリックする

Wordを起動することなくドキュメントをプレビューできた

ファイル容量が大きすぎるなどの理由でプレビューできない場合は、対応アプリやブラウザで開く

リンクからDropbox.comを開き、ブラウザで動画を再生できた

 もちろん、スマホアプリにもプレビュー機能が付いている。iOSもしくはAndroidがサポートしているファイル形式であれば表示できるので、だいたいのファイルは開けると考えていい。もちろん、動画や音声も多数のファイル形式に対応している。

スマホアプリでもドキュメントや動画のプレビューが可能だ

 ちなみに、今年7月に発表されたDropboxの最新アップデートでは、Dropbox上でファイル形式を変換する機能も追加されている。たとえばAdobe Illustrator形式(.ai)やEPS形式(.eps)、Microsoft Officeの各形式(.docx、.pptxなど)のドキュメントをPDFファイルに変換したり、JPEG形式やPNG形式、WebP形式などの画像をJPEGやPNG形式に変換したりすることができる。こちらも、ファイル形式に対応する外部アプリケーションなしでファイル変換ができるので、助かる場面が多いはずだ。

 以上がDropboxの基本的な使い方となる。次回からは、ファイルの詳細な検索方法やストレージ容量の節約方法、ファイルのバージョンを巻き戻す方法など、ちょっと便利な応用機能を紹介していく。

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