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国内最大級の独立系材料試験所 株式会社キグチテクニクスと業務提携のお知らせ

PR TIMES

サイバネットシステム
試験片加工から材料物性データの作成、結果の妥当性検証まで対応。実測とシミュレーションのノウハウを組み合わせた材料情報のトータルソリューションで、製品の付加価値向上に貢献します。

サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役 社長執行役員:安江 令子、以下「サイバネット」)は、国内最大級の独立系材料試験所である株式会社キグチテクニクス(本社:島根県、代表取締役:木口 重樹、以下、「キグチテクニクス」)と業務提携を行い、材料に関する製造業向けのトータルソリューションの提供を開始したことをお知らせいたします。


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背景と今後の計画
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国際的な価格競争、軽量化/耐久性への高まる要求、さらには環境規制への対応など製造業を取り巻く環境が一層厳しさを増している昨今、マテリアルズ・インフォマティクス(※1)に代表されるような、材料データに科学技術を応用して開発コストの削減や付加価値の高い製品開発を目指す取り組みが注目を集めています。

そうした中、サイバネットには材料に関するご相談が増えています。大きな理由の一つは、シミュレーション結果の精度を左右する重要な入力情報「材料データ(材料物性データ)」について、次々と市場投入される新しい材料の正確な情報をタイムリーに取得・作成することが難しくなってきていることが挙げられます。また、開発・設計だけでなく、製造や調達、品質保証など、工程ごとに所有されている材料のデータを集約し一元管理することで、材料の調査や検証にかかる時間・コストを削減したいというニーズも高まっています。

そこで、サイバネットは材料データに関するトータルソリューションの提供を目指し、国内最大級の独立系材料試験所であるキグチテクニクスと業務提携を行います。第一段階である今回は、金属および複合材料の高品質な材料物性データを作成し、高精度なシミュレーションを実現するためのサービスを提供します。今後はさらにキグチテクニクスとの連携を強化し、当社が販売する材料情報管理プラットフォームAnsys(R) GRANTA™を活用したお客様専用の材料データベースの構築や、材料選択のためのコンサルティングなどを行っていく計画です。
実測とシミュレーションのノウハウを融合させた技術サービスの流れ
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今回提供するサービスの特長
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1. 試験片加工から材料試験、材料物性データの作成、シミュレーション結果の妥当性検証まで網羅したサービスで、より信頼性の高い検証が可能に
両社の材料試験・実測およびシミュレーションのノウハウを組み合わせ、高品質な材料物性データを作成します。
キグチテクニクスが試験片を作成し、各種の材料試験を実行します。幅広い種類の材料試験に対応しており、クリープ試験(※2)、疲労試験、破壊試験といった高度な試験も可能です。さらに材料試験結果をもとに、サイバネットの解析エンジニアがシミュレーション用の材料物性データを作成します。また、V&V(※3)の考え方に基づいたシミュレーション結果の妥当性の評価や、実現象の解明、改善策の提案まで行うこともできます。
これにより正確な材料データを用いてシミュレーションを実施し、妥当性検証も行うため、信頼性の高い事前検証が可能となります。

2. 多種多様な金属・複合材料に対応し、高品質な材料物性データを作成可能
航空宇宙など輸送機器向けの材料試験を中心に豊富な実績を持つキグチテクニクスの試験場では、多種多様な金属材料の試験はもちろん、一般に難しいとされている複合材料にも対応しています。さらに、今後大きな成長が見込まれる複合材料の市場(※4)を見据え、2020年に複合材料を対象とした国内最大規模のコンポジットファクトリー(愛知県春日井市)を開設し、より幅広い種類の複合材料の評価が可能になっています。

また、複合材料の場合は、キグチテクニクスの材料試験結果に基づく材料物性データと、当社が提供するマルチスケール解析ツールMultiscale.Sim(R)による仮想材料試験を用いて算出したデータを、材料情報管理プラットフォームAnsys(R) GRANTA™に集約することで、材料物性のビッグデータを作成することもできます。素材や造形方法の組み合わせにより複合材料のバリエーションは無数に存在するため、すべてを入手して材料試験を行うのは困難ですが、この手法により多数の選択肢を比較検討し、最適な材料を探索することができます。
これにより、より多種多様な材料を用いた製品のシミュレーションによる事前検証がスピーディに行えます。
実測結果と仮想的な材料試験から複合材料の材料ビッグデータを作成した例
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両社コメント
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株式会社キグチテクニクス 営業部 部長 宮本 伸樹 氏
弊社は航空宇宙関連の豊富な国際認定と設備を所有し、主に破壊試験を実施する立場からお客様に試験データをご提供させていただいております。お客様からは、得られた試験結果の妥当性をどう判断してよいかわからない、試験から得られたデータと実機での現象が合致しないなどのコメントをしばしばいただきます。
この度のサイバネットシステム様との業務提携を通じ、ハイレベルな解析技術と弊社が得意とする破壊試験技術を結びつけることにより、開発スピードの加速、お客様が求められる材料データベースのご提供など、幅広いサービスが可能になると考えております。

サイバネットシステム株式会社 取締役 松本 真周
弊社では、お客様が市場ニーズを素早く反映した高付加価値製品の早期市場投入に貢献できるよう、製品開発・製造現場でシミュレーションが効果的に運用されることを目的とした、シミュレーションと実測との連携による精度向上の新たな取り組みを推進していきます。キグチテクニクス様は材料測定において試験片作成から計測まで対応し、金属から複合材まで多数の材料試験技術の実績もあるため、シミュレーションとの連携が可能となる強力なパートナーと考えております。これからも強固な協力体制のもと、この連携によってさらに高精度なシミュレーションを実現するサービスをお客様へ提供してまいります。


サイバネットシステムの材料物性測定サービスの詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.cybernet.co.jp/ansys/solution/mpservice/

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【注釈】
※1:マテリアルズ・インフォマティクス:人工知能(AI)を使い、膨大なデータから望む性能を持つ材料の構造やつくり方を予測し、 新材料開発のスピードを加速する材料開発の手法。
【参考】国立研究開発法人 物質・材料研究機構発行『NIMS NOW vol.19 No.1 通巻174号(平成31年1月発行)』
https://www.nims.go.jp/publicity/nimsnow/vol19/hdfqf100000aoslh-att/hdfqf100000aosp0.pdf
※2:クリープ試験:試験片に負荷を与え続けることにより、材料に持続荷重がかかると時間の経過と共に変形する現象(クリープ)を生じさせ、試験片が破断するまで、温度・ひずみ・試験時間を計測する試験。
※3:V&V:Verification and Validationの略。Verification=仕様や設計などの要求事項を満たしているかの検証、validation=機能や性能が本来意図された用途に適っているかの妥当性を指す。この2つの視点から、製品・サービス・システムなどの評価を行い、品質を確保する基本的な考え方。ISO9001など各種の国際/国内規格やガイドラインに取り入れられている。
※4:2020年07月13日MarketsandMarkets社発行『複合材料の世界市場 (~2025年):ガラス繊維・炭素繊維・天然繊維(商品コード950812)』より、「世界の複合材料の市場は予測期間中8.8%のCAGRで推移し、2020年の704億米ドルから、2025年には1128億米ドルの規模に成長すると予測されています。」
https://www.gii.co.jp/report/mama950812-composites-market-by-fiber-type-glass-fiber.html
(株式会社グローバルインフォメーション提供)

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キグチテクニクスについて
株式会社キグチテクニクスは、60年以上の実績に裏打ちされた試験技術を持ち、金属や複合材料関係の多数の認定試験に合格した豊富な実績(Pratt & Whitney認定、GE S-400認定等)を持つ材料試験を行うエンジニアリング会社です。また試験片・治具・試験装置まで、様々なオーダーメイドも取り扱っています。
株式会社キグチテクニクスに関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
https://kiguchitech.co.jp/

サイバネットについて
サイバネットシステム株式会社は、CAEのリーディングカンパニーとして、30年以上にわたり製造業の研究開発・設計関係部門、大学・政府の研究機関等へ、ソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティングを提供しています。また、IT分野では、サイバー攻撃から情報資産を守るエンドポイントセキュリティやクラウドセキュリティなどのITセキュリティソリューションを提供しています。近年では、IoTやデジタルツイン、ビッグデータ分析、AI領域で、当社の得意とするCAEやAR/VR技術と組み合わせたソリューションを提案しています。
企業ビジョンは、「技術とアイデアで、社会にサステナビリティとサプライズを」。日々、多様化・複雑化する技術課題に向き合うお客様の課題を、期待を超える技術とアイデアで解決し、更にその先の変革へと導くことを目標に取り組んでまいります。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
https://www.cybernet.co.jp/

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本件に関するお問い合わせ先:サイバネットシステム株式会社
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■ 内容について
CAE事業本部 戦略企画部/野村
E-MAIL:anssales@cybernet.co.jp

■ 報道の方は
コーポレートマーケティング部/宮崎
E-MAIL:prdreq@cybernet.co.jp

■ 投資家の方は
IR室/目黒
E-MAIL:irquery@cybernet.co.jp