終わってみればなかなか豊作だった2020年のPCパーツ。プロセッサーの王座についたAMD Ryzen 5000シリーズや、前世代から大幅にパフォーマンスアップしたGeForce RTX 3000と、Radeon RX 6000シリーズに、7GB/secに達したPCIe4.0対応のNVMe M.2 SSDと注目のパーツが多い中、最新GPUとともにゲーマーたちからの熱い視線を集めたのが、Razerから登場したPCケース「Razer Tomahawk」だ。
これまでもAntecやNZXT、Lian Liから、Razerのロゴである三頭蛇がフロントパネルに入ったコラボレーションモデルがいくつか登場していたが、Razer純正では初。シンプル&フラットなデザインだが、それがかえってグリーンに輝くフロントパネルの三頭蛇ロゴと、1680万色で発光する底面の「アンダーグロー」を強調。Razerらしい、カッコいいゲーミングPCを組めるようになっている。
「Razer Tomahawk」はミドルタワーのATXと、コンパクトなMini-ITXモデルを用意しており、価格は「Razer Tomahawk ATX」が3万800円。「Razer Tomahawk Mini-ITX」が2万7800円と、PCケースとしては高額な部類になるが、Razer純正かつ三頭蛇ロゴ、両サイドパネルへの強化ガラスを採用といった点に加え、「アンダーグロー」のLEDイルミネーションは「RAZER CHROMA RGB」に対応。Razerの各種ゲーミングデバイスと同じように、「Razer Synapse 3」でLEDイルミネーションを制御できるのが魅力だ。
スペック表 | ||
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製品名 | Razer Tomahawk ATX | Razer Tomahawk Mini-ITX |
フォームファクター | ATX | Mini-ITX |
対応マザーボード | E-ATX、ATX、Micro ATX、Mini-ITX | Mini-ITX |
拡張スロット数 | 7スロット | 3スロット |
ストレージベイ | 3.5インチ×3 2.5インチ×2 (3.5インチベイ使用時最大5) |
2.5インチ×3 |
ファン | フロント:140mm×2/120mm×3、トップ:40mm/120mm×2、リア:120mm×1 | フロント:120mm×1、トップ:120mm×2、リア:20mm×1、ボトム:120mm×2(15mm厚推奨) |
ラジエーター互換 | フロント:280mm/360mm、トップ:280mm/240mm | トップ:240mm |
CPUクーラー高 | 最大176mm | 最大165mm |
GPUボード長 | 最大384mm | 最大320mm |
対応電源ユニット | ATX(最大長210mm) | SFX、SFX-L |
フロントパネル インターフェース |
USB3.2 Gen1 Type-Aポート×2、USB3.2 Gen2 Type-Cポート×1、マイク専用端子×1、マイク/ヘッドフォン端子×1、電源ボタン×1、リセットボタン×1 | |
サイズ/重量 | 235.4(W)×475(D)×494.6(H)mm 13.5kg |
206.2(W)×367.2(D)×321.5(H)mm 5.8kg |
実売価格 | 3万800円 | 2万7800円 |
誰でも組める「Razer Tomahawk ATX」を徹底チェック
2021年のゲーミングPC自作の定番PCケースの筆頭候補と言える「Razer Tomahawk」。ここでは初心者でも組みやすいミドルタワー「Razer Tomahawk ATX」の各部を見ていくのはもちろん、オススメパーツのチョイスに、組み立て&冷却、静音性のチェックと、隅々までチェックしていく。まずは「Razer Tomahawk ATX」の外観と内部レイアウトを確認していこう。
外観デザインはシンプルなフラットタイプで、カラーもフロントの三頭蛇と、トップUSBポートのグリーンが映えるシックなブラック&スモークタイプのサイド強化ガラスパネルを採用している。
Razer Tomahawk ATXのエアフローはフロントパネルの両サイドに吸気口を備え、排気はリアとトップから行なうようになっている。なお、トップ排気口にはマグネットタイプのダストフィルターが備わっているが、やや安っぽいのが残念だ。
トップのインターフェースはUSBがType-Aポート×2、Type-Cポート×1とまずまず。理想はType-Aが4ポートだが、2ポートでも困ることは少ないだろう。そのほか、3極ステレオミニプラグのマイク専用端子と、4極ミニプラグのマイク/ヘッドフォン端子を備えているのも魅力だ。