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【2021年提出 確定申告】個人事業主やフリーランスが年内までにやることリスト

2020年12月18日 11時00分更新

文● 松下典子 編集●飯島恵里子/ASCII

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 個人事業主にとって12月は、1年の事業の締めくくりです。早めに2020年分の確定申告の準備を始めておきたいところ。2020年は、所得控除の改正やコロナ関連の経済支援策などもあり、例年とは少し事情が変わります。そこで、今回の確定申告のポイントと年内にやっておきたいことを税理士の宮原裕一先生に聞きました。

宮原裕一税理士事務所 代表税理士 宮原裕一氏。弥生認定インストラクターとして「弥生会計」の活用情報を提供するサイト「弥生マイスター 弥生会計の使い方研究所」を運営

あらためておさらい「確定申告」ってなに?

 確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの所得にかかる税金の額を算出して、所得税額と復興特別所得税を申告する手続きです。所得税は、1年間の収入から経費を引いた金額に対して課税されますが、人によって育児や介護、ケガや病気、住宅ローン、といったさまざまな事情を抱えています。税金の負担を軽くするために、医療費や家族の扶養、保険料などの控除が受けられるようになっており、これらの控除について申告することも確定申告の目的です。

 今年は、新型コロナ感染症の対策で、国や自治体から持続化給付金や助成金などのさまざまな施策が実施されましたが、こうした制度の利用にも確定申告書類が必要になります。

 また、個人がクライアントと業務委託契約を結んでいる場合は、報酬から所得税などが源泉徴収としてあらかじめ差し引かれているので、申告することで払い過ぎた税金が戻ってくる可能性もあります。

 こうした控除や還付を受けるには、経費や控除をもれなく申告することが大切。先述した通り、申告対象となるのは1月1日から12月31日までなので、この間に受けた仕事や支払った経費によって、今年の確定申告はほぼ決まります。年内に請求書やレシートなどの書類を集めて整理しておきましょう。

2021年3月締め切り「2020年分の変更点」をチェック!

 2020年分の確定申告の注意点として、控除に関する要件の変更と、新型コロナ感染症対策に関するものの大きく2つがあります。まず、この2つについて説明します。

①e-Taxで申告すれば青色申告特別控除額が10万円プラス

 2020年分から、青色申告者が受けられる青色申告特別控除の金額と要件が変わりました。

 これまで青色申告特別控除は、複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書などを添付して申告期限内に確定申告すれば65万円の控除が受けられましたが、2020年分からは「e-Taxによる電子申告(または電子帳簿保存)」が条件として追加されます。

 e-Taxの電子申告でなければ、控除額が65万円から55万円になります。ただし、併せて基礎控除が38万円から48万円に10万円引き上げられたので、これまで通りの紙による提出でもトータルの控除額は変わりません。言い換えれば、「e-Taxで申告すれば10万円控除額が増える」ということです。

 e-Taxで電子申告をするには、マイナンバーカードとICカードリーダーまたはマイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンがあればOKです。もし、マイナンバーカードをまだ持っていなければ、早めに取得しましょう。マイナンバーカードは、スマートフォンやパソコンから簡単に申し込めます。

 また、マイナンバーカードをすでに持っている人も要注意。電子申告で必要となる電子証明書には5年間の有効期限があります。マイナンバーカードが導入されたのは2016年1月なので、今年で5年目。早めにカードを取得された方は、切れている可能性があります。カードに記載されている有効期限を確認して、もし来年の3月までに切れそうであれば、更新手続きをしましょう。

 マイナンバーカードの更新は、有効期限の3カ月前から受け付けています。期限が近づくと「有効期限通知書」が送られてくるので、記載されている内容に従って更新申請します。

②新型コロナ対策の給付金や助成金は雑収入になる

 新型コロナ感染症関連の経済支援策として、個人事業主向けには国からの事業持続化給付金や、自治体からの助成金、補助金制度が実施されました。これらの給付金や助成金は、課税対象となります(消費税は対象外)。事業の売上ではないので、帳簿には「雑収入」として記帳します。

 ちなみに、全国民に一律で支給された10万円の特別定額給付金は、非課税なので申告は不要です。もし、特別定額給付金が事業用の口座に入金されていたら、貸方に「事業主借」として処理しましょう。仕事が中止なり、キャンセル料を受け取った場合には、売上ではなく消費税がかからない雑収入として処理します。

 外注先にキャンセル料を支払う場合は、外注費ではなく消費税のかからない「雑費」として経費処理します。金額が大きければ「キャンセル料」として科目を作ってしまってもかまいません。

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