クルマ好きアラサー女子の矢田部明子です。今回はGR Garage 東京深川で、GRヤリス&カートシミュレーターによる「走り」を体感してきました。GRヤリス試乗記は、購入を検討されていらっしゃる方にとって少しでも参考になればうれしいです。シミュレーター試乗は、オートサロン2021に関する情報ですので会場行く方は必見です。
GRヤリスといえば、WRC (世界ラリー選手権)で培ったノウハウを注ぎ込み、世界のあらゆる道を思い通りに安心して走ることができるクルマを目標に開発したとのことですが……、ぶっちゃけ普通に乗る分にはどうなの? と思い試乗してきました。ちなみに、私のリポーターとしてのスペックはこんな感じです。
- 毎日クルマに乗っていて、サーキット走行は1回したことがある(先日、富士スピードウェイを初めて走行しました)
- スーパーに行くなど、街乗りとしてクルマを利用することが多い。高速道路は1ヵ月に1回乗るかどうか
- 毎月自動車雑誌を読んでクルマについて勉強している
- 試乗すれば、乗り味を一瞬で理解できるというほど手練れではない
| トヨタ「GRヤリス RZ」の主なスペック | |
|---|---|
| サイズ | 全長3995×全幅1805×全高1455mm |
| ホイールベース | 2560mm |
| 車重 | 1500kg |
| エンジン | 1.6L 直列3気筒インタークーラーターボ |
| 最高出力 | 272PS(200kW)/6500rpm |
| 最大トルク | 370N・m(37.7kgf・m)/3000-4600rpm |
| 価格(税込) | 396万円 |
高速道路と一般道を試乗してきたので、項目ごとにチェックしていきます。GRヤリスのCMで砂埃をたてながら走る&細い山道を攻めている映像が使われていたので、私に乗りこなせるかドキドキしながらハンドルを握りましたが、しっとりしなやかな走りで驚愕しました。もっと突き上げ感やハンドルの重さがゴリゴリだと思っていたんです。意のままに操るという表現がしっくりくるクルマです。私のスペックでも分かるので、運転好きの方はもっとGRヤリスの良さを感じると思います。それでは、細かく見ていきましょ~。
エンジン音は聞こえるが
ロードノイズは気にならない静粛性
高速道路&一般道ともに、エンジン音はしっかりと聞こえるのですが、ロードノイズは気にならず車内は静かです。一般道では、GRヤリスの奏でるエンジン音だけが車内で心地よく鳴り響くというイメージ。高速道路は、路面を走っているぞ~という音(シュイーーーンという音)も聞こえますが、うるさいと感じる程ではないです。その音よりも、回転数が上がるにつれ変化していくエンジン音の方が大きく、耳を澄ましていると楽しいです。助手席に乗っていた、車に興味のない女子が「なんだか、ものすごく速い車に乗っている感じがします」と興奮していました(笑)。
居住性はやや窮屈だが
シートのホールド感は良し
骨盤をしっかりと支えてくれるシートは◎。程よい弾力があるシートに座ると、太ももの内側をクッと押さえられているかのようなホールド感があります。カーブの時も横Gに負けずに安心して運転できます。路面からの突き上げ感はなく、凹凸を越えると振動をストンと吸収してくれます。車内が狭いので窮屈に感じましたが、乗り心地だけでいえば余計な振動はなく、かなり快適です。スピードが上がるにつれて車体がグッと下がるのが、助手席に乗っていても分かりました。エンジン音もそうでしたが、乗り心地からも「走り」を体感できるのはGRヤリスならではです。
運転のしやすさ 高速道路編
高速道路での運転は、ハンドルを少しきっただけで車がついてきて自分の思うように車が動いてくれるのが、めちゃくちゃ楽しいです。レーンチェンジの時に人差し指くらいハンドルを切ると、スッと平行移動したのは圧巻でした。「こ、これが人馬一体というやつか」と呟いてしまいました。カーブの時もハンドルを切りたさなくて良いし、上からグッと押さえつけられているかのごとく車体が揺れずに安定して曲がれます。走りが楽しいのももちろんですが、安心して高速道路を運転できます。スポーツモードの加速力が抜群なことは分かりましたが、私はスピードを出すことに慣れていないので少し怖かったです。
運転のしやすさ 一般道編
一般道も高速道路とフィーリングは基本的に同じです。ですが、見切りの悪さが気になってしまいました。駐車の時は、後ろ&サイドがほぼ見えないので友人に見てもらい何とかなりました。自分の車ではないので、車両感覚がいまいち掴めないというのもあったのですが、駐車に自信がない人には厳しそうです。また、信号や障害物のない高速道路とは違って、一般道は商店街のような道を通ると自転車がすぐ横を通り過ぎていったりするので見ずらくて怖いです。なので、人通りが多いところは走るのを避けました。街乗りする機会が多いという人は、購入の際に参考にしてください。
【まとめ】「GRヤリス」は運転席でも助手席でも
走りを楽しめるクルマ
「GRヤリス」は、運転を楽しみたい方&助手席に座って走りを楽しみたい方にオススメです。運転しやすくはないので、ある程度の技術は必要と感じました。ですが、乗り心地の良さは◎。エンジン音や加速は助手席でも体感できるので、かなり楽しかったです!
購入を検討されている方は、「走りを楽しみたい人」が多いと思います。購入後に家族を乗せたときや、運転に自信がない奥様がハンドルを握ったときにどう感じるか? の参考にしていただければ幸いです。

この連載の記事
-
第588回
自動車
都市型SUVの新定番! マツダ「CX-30」がもたらす新感覚ドライブ -
第587回
自動車
死角ナシの万能SUV! マイチェン版トヨタ「カローラ クロス」に乗ってわかった“しっとり快適”の正体 -
第586回
自動車
今しか選べない“熱き”ガソリンSUV!マセラティ「グレカーレ」の真髄を体感する -
第585回
自動車
カッコいいワゴンは健在! アウディの新型「A5 Avant」は流麗なデザインと広々ラゲッジでアウディらしさを継承する -
第584回
自動車
「VEZEL e:HEV RS」は後出しズルい! と言いたくなるほどイイクルマだった -
第583回
自動車
採点方式が激変の2025年「日本カー・オブ・ザ・イヤー」最終決戦! 10ベストカー試乗会レポ -
第582回
自動車
BMW「X2 M35i」はカジュアルさとBMWらしさが高次元にバランスした日本にピッタリなSUV -
第581回
自動車
フォルクスワーゲン「ゴルフ GTI」はオトナになったボーイズたちに勧めたいぜいたくな1台 -
第580回
自動車
プジョーの新SUV「3008」はデザインでの購入者が大半! リゾートホテルのような内装とクーペフォルムが牽引する -
第579回
自動車
新型「プレリュード」は今のHondaを凝縮したハイブリッドスポーツの前奏曲だ! -
第578回
自動車
クラウン・エステートで車中泊体験! 「おもてなし」シートで過ごすぜいたくなドライブ体験 - この連載の一覧へ


















