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Windows情報局ななふぉ出張所 第218回

インテル版Macとは何だったのか:

アップル「M1版Mac mini」意外なほど使えるマシン

2020年11月19日 09時00分更新

文● 山口健太 編集● ASCII

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■周辺機器も動作、一部アプリや仮想化は未対応

 予想以上に快適なM1版Mac miniですが、いくつか問題はありました。たとえばインテル向けのChromeでは、JavaScriptを多用するGmailのようなサイトがやや重たく感じます。JavaScriptのベンチマークテストでは、インテル版のMac miniと比べてスコアが10%ほど低いことが分かります。

Rosettaで動くChromeのベンチマークテスト結果

 グーグルはApple Silicon版のChromeを一度リリースしており、原稿執筆時点では不具合のため取り下げとなっているものの、近いうちに再び提供されるものと期待しています。

 LightroomやPhotoshopは、基本的な機能は問題なく使えるものの、ややもたつきを感じる場面もあります。Lightroomは12月、Photoshopなどは2021年にApple Siliconにネイティブ対応する予定となっています。

 周辺機器としてはロジクールのマウスやWebカメラが使えており、ユーティリティの「Options」や「Camera Settings」を含めて動いています。NEC製のプリンター「MultiWriter 5650F」はドライバーがmacOS 10.14までの対応となっていますが、問題なく印刷ができました。

 一方、ハードウェアに密接に依存したソフトウェアは動かないものがありました。サムスンのポータブルSSD「T1」はドライバーのインストールができず、CPU温度をモニタリングできる「TG Pro」では温度の取得ができませんでした。

 既知の制限として、Parallelsのような仮想化ソフトウェア上でWindowsを動かすことは、現時点では見通しが立っていません。クラウド上などにWindowsの仮想マシンを立ち上げておき、リモート接続するというのが現実的な選択肢になりそうです。

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