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松村太郎の「"it"トレンド」 第292回

大学の新学期をいかに迎えるか?

2020年03月24日 09時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII

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学生のネット回線をどうするか

 こうした遠隔授業でいつも思うのは、受ける側としても、実施する側としても、スマートフォンやタブレットなど、マルチタスクに向かないデバイスでの不自由さが付きまとうという点です。

 システム自体はZoomを使っているため、スマートフォンで参加できないわけではありません。ただ、スマホからチャットにコメントを書き込んだり、Slackなど別アプリのチャットに参加する場合、Zoomの画面から離れなければならなくなります。

 やはり、複数のウインドウを表示できるPCなどのデバイス、もしくはスマホとPC・タブレットの2台利用が必要で、このあたりは致し方ないのかなと思います。

 もう1つは、アクセスする方法についてです。たとえば、4月に一人暮らしを始めたばかりの学生は、部屋にまだインターネットの固定回線がなかったり、スマホしかネットアクセスの手段がないという人もいるかもしれません。

 スマホしかない場合、毎日何時間もビデオ会議で行なわれる授業に参加していれば、すぐにデータ容量一杯まで使い切ってしまうことにもなるでしょう。通信会社の皆さんにおかれましては、ぜひ学生向けに、遠隔授業が行なわれる期間、データ容量の融通をしていただけるとうれしいのですが……。

筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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