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最新パーツ性能チェック 第288回

新たにフルHDをサポートして、品質は3段階で選べるように!

DLSS 2.0をレビュー、GeForce RTXの価値を爆上げするWQHD&4K時代の救世主

2020年03月23日 22時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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DLSS 2.0有効時のフレームレートはどう変わる?

 DLSSは画質とフレームレートの両立にある。つまり、ベンチマークは欠かせない。そこで今回は以下のような環境を準備した。ビデオカードはGeForce RTX 2080 Ti、同RTX 2070 SUPER、同RTX 2060のFounders Editionを準備した。

検証環境
CPU AMD「Ryzen 9 3950X」(16コア/32スレッド、3.5~4.7GHz)
CPUクーラー CRYORIG「A80」(簡易水冷、280mmラジエーター)
マザーボード GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」(AMD X570)
メモリー G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」×2(DDR4-3200、16GB×4)
グラフィックス NVIDIA「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2070 SUPER Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2060 Founders Edition」
ストレージ GIGABYTE「AORUS GP-ASM2NE6200TTTD」(NVMe M.2 SSD、2TB)
電源ユニット SilverStone「ST85F-PT」(80PLUS PLATINUM、850W)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(November 2019 Update)

 では最初に「Wolfenstein: Youngblood」で検証しよう。画質は「マイン・レーベン!」とし、DLSS無効/クオリティ/バランス/パフォーマンス設定時の平均フレームレートを内蔵ベンチマーク機能を利用して計測した。DLSS無効時はドット等倍時(DLSS無効:100%)と、DLSSのクオリティ設定に近いと推察されるレンダースケール66%時、同様にパフォーマンス設定に近いであろうレンダースケール50%時のデータとも比較する。

 DLSSが内部的にレンダースケールを落としてフレームレートを稼いでいるとすれば、DLSSなしでレンダースケールを落とした時と比較すれば、Tensorコアをわざわざ使う意味があるのか判断できるだろう。

「Wolfenstein: Youngblood」、RTX 2080 Ti環境における平均フレームレート

 グラフは解像度を横軸にとり、解像度を増やすとどの程度フレームレート(縦軸)が急落するかに注目してみた。まずRTX 2080 Ti環境では、フルHD時はどの条件でも結果はほとんど変わらない。Wolfenstein: Youngbloodの最高画質設定では、DLSSありなしに関係なく160fps前後で頭打ちになる。ところが解像度をWQHDや4Kにすると、DLSS無効時でレンダースケールを100%もしくは66%に設定した時よりも大幅にフレームレートが上回るようになる。DLSSなしで同程度のフレームレートを出したければ、レンダースケールを50%に設定する必要がある。

「Wolfenstein: Youngblood」、RTX 2070 SUPER環境における平均フレームレート

 RTX 2070 SUPERでも傾向は似ているが、RTX 2080 Tiに比べてGPUパワーが低いため、フルHD時でもDLSS無効のレンダースケール100%設定では、DLSS有効時に比べるとフレームレートが下がっている。解像度を上げるとレンダースケール100%時のフレームレートが途端に下がるが、DLSSを有効にすることでかなり改善できる。DLSSの設定によるフレームレートはクオリティ設定が最も低く、パフォーマンス設定が最速というごく真っ当な結果となったが、RTX 2080 Tiの時よりも差がついているのは、GPUパワーが低いほどDLSSの設定変更は効果が大きいことを示している。

「Wolfenstein: Youngblood」、RTX 2060環境における平均フレームレート

 ちなみにRTX 2060では差が小さくなっているが、これはRTX 2060ではこのゲームの最高画質は完全なパワー不足になる(実際VRAMも6GBでは足りない)ことを意味している。

 次は「Control」で試してみよう。基本的な画質は「高」とし、レイトレーシング関係もすべて有効にした最高画質設定を準備。マップ内の一定のコースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。このゲームではDLSSを無効にした場合、レンダリング解像度はDLSS有効時と同じ設定が出てこない。ゆえに、DLSSなしのレンダリング解像度100%設定時と、DLSSありで解像度は66%、58%、50%設定時の4通りで比較した。

「Control」、RTX 2080 Ti環境における平均フレームレート

「Control」、RTX 2070 SUPER環境における平均フレームレート

「Control」、RTX 2060環境における平均フレームレート

 RTX 2080 Tiの場合はフルHDとWQHDでフレームレートが頭打ち気味なのか大きな変化は見られなかったが、その他の条件ではDLSS無効時に比べ大幅なフレームレート上昇が認められる。また、ほかのGPUではきっちり全解像度で効いている。レンダースケールを落としているのだから当然だが、このゲームを遊ぶならDLSSはぜひとも使っておきたい。

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