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松村太郎の「"it"トレンド」 第280回

Twitterをサバイバルツールとして活用する時に気をつけること

2019年12月14日 09時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

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社会の中で新たな課題が生まれている

 もし、あらゆる人々が個人の情報判断によって行動するようになったら、これもまた問題を引き起こすことになります。

 とても簡単な例で言えば、夏に40度近くまで気温が上昇し、それぞれが「暑い」と判断してクーラーを強めたとします。しかしそれによって停電が起き、地域の人たち全員が涼を取れなくなります。筆者が東京にいた2010年までにこうした高温には巡り会いませんでしたが、カリフォルニア州バークレーでは43度を記録し、地域一帯が停電しました。もっとも、夏の最高気温が上がって23度という地域であるがゆえ、筆者のアパートに冷房はありませんでしたが…。

 そして冷房のないアパートに住んでいる人たちがどうしたかというと、近所のホテルを取って部屋にこもったのです。すると、観光や出張で来る予定だった人たちは泊まれなくなりますし、部屋でクーラーを強めれば、やっぱり停電に見舞われて元も子もありません。

 個人個人が思い思い、創意工夫で危機を乗り越えようとすることは重要ですし、その講堂を作り出す情報は貴重なものです。情報を行動に反映させ、次の情報で行動を修正する、良きフィードバックの仕組みを身につけておくべきです。

 しかし、情報によって変わった人の行動が、はたしてきちんと情報あるいはプラットホームにフィードバックされているかというと、そうはなっていません。

 ここに問題がありそうです。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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