最新パーツ性能チェック 第270回
全コア5.2GHz設定のOCテストも敢行
【詳報】Core i9-9900KSの性能をRyzen 7 3800Xや3900Xと比較
2019年10月31日 14時45分更新
ゲーミング性能は依然として強いIntel
マルチスレッド系の処理ではあまり良いところを見せられなかったが、ゲーム系ではどうだろうか? ということで、まずはCPU負荷が超絶に重い「Assassin's Creed Odyssey」で試してみる。画質は“最高”とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測した。解像度を上げるとGPU側が律速になるため、解像度はフルHDのみとした。もっと解像度を下げてCPU性能をより引き立てるることもできるが、あくまで実用的なシチュエーションでのパフォーマンスの差を見てみたい。
Zen2世代に入ってRyzenは驚異的な性能向上を果たしたが、ゲーム分野においてはまだIntelがわずかにリードしている。マルチスレッド処理が進んでいるこのゲームでも、Ryzen 9 3900XよりもCore i9-9900Kのほうが平均フレームレートがより高いという結果を生んでいる。特にCore i9-9900KSの平均フレームレートの高さはダントツだ。ハイエンドGPUのパワーを存分に引き出したいなら、まだIntel製CPUに分があると言えるだろう。
ただし、最低フレームレートを見るとRyzen勢のほうが良い結果を出している。メモリーのクロック設定の違いなども関係していそうだが、Core i9-9900KSが常に最強とは言えない。フレームレートの安定度で言えば、Ryzenのほうが優秀な結果を出すこともあるのだ。
Assassin's Creed Oddyseyはもう旬を外している感もあるので、今が旬の「Call of Duty: Modern Warfare」でも試しておこう。画質はDXRを無効にした以外はすべて最高(ただし、デフォルトでモーションブラーはオフだったので、ここでもオフ)とし、キャンペーン“ピカデリー”の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。
ここでもCore i9-9900KSの平均フレームレートの高さは突出している。Core i9-9900Kも高いが、9900KSはさらにその上をいった。最低フレームレートこそRyzen勢も健闘しているものの、ゲームにおける最強の座はいまだIntelにあると言っていい。ただし、初代→第2世代とその差をグイグイ詰めてきたAMDである。次世代のZen3アーキテクチャーが出るまでに、Intelも新アーキテクチャーを完成させなければ、ゲームでの優位性の確保は難しくなるかもしれない。
この連載の記事
-
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 -
第432回
自作PC
第14世代にもKなしが登場!Core i9-14900からIntel 300まで5製品を一気に斬る -
第431回
デジタル
Zen 4の128スレッドはどこまで強い?Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証詳報 -
第430回
デジタル
Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報 -
第429回
自作PC
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証 - この連載の一覧へ