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私→WRC 第7回

茂原の女王、横手ラリーで5回転の大クラッシュ!

2019年10月15日 18時00分更新

文● 板倉麻美 編集●スピーディー末岡/ASCII

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大クラッシュで気を失ったレグ2

 レグ2、少し雲行きが怪しかったんですがなんとかお天気は持ちそう。SS7ではゴールまで数kmのところでなんとバースト。明らかに挙動が乱れる車に、えーんハンドル切っても全然曲がらないよーと泣き言を言いながら何とかゴール。こんな醍醐味嫌だよー!

 SSの途中でタイヤ交換しているクルーや、私たちと同じようにゴール後すぐにタイヤ交換しているクルーがいたので厳しい路面だったのかも……。

 そして運命のSS8です。割と長めのストレートのあとの緩い左コーナーで車が浮きました。あっ!! と思ったのも束の間、そこから先の記憶は曖昧です。覚えているのは一瞬目の前に緑が広がっていたことだけ、気づくと私は道の上に横たわっていました。

 「今日は何日かわかる?」と女の人の声がします。「うーん、暑いなあ、8月ですかね……」なんて朦朧と返事したのを覚えています。

 車はイン側のタイヤを轍に取られて前転、そのあとゴロゴロゴロと5回転しました。そして新井選手と後続車両のクルーたちが早々に気絶した私を引っ張り出し、車両排除まで手伝ってくれたそうです。

 わたしはそのまま救急搬送されて病院で検査をしました。なかなか現実味がなく「えらいことになってしまった」「これからどうなるんだろう」「みんなに迷惑かけてしまった」「今度こそ完走したかったなぁ」とぼんやりしていたんですが、病院まで駆けつけてくれた友達が、顔を見るなりわんわん泣き出したのを見て、急に頭がはっきりしてきて、一緒に泣いてしまいました。とにかく、自分もそうだけどコドラが無事でよかった。

 検査の結果、捻挫と打撲のみということでサービスに帰還。いろんなチームの人が心配して様子を見に来てくれました。

「転がってからがスタートだよ」
「後は落ちるだけ」
「フィギュアスケートなら金メダル」

などなど非常に心強い励ましに、よく泣く私はまた泣きそうになってしまいました。

 どんなに頑張っても結果が出せないと意味がないと臨んだ今回。派手に転倒してしまい、いろんな人に心配と迷惑をかけてしまって反省しています。応援してくれるファンの皆さんやスポンサーの皆さんにはたいへん申し訳なく思います。ごめんなさい。

 同時に、車両の安全装備(シートやベルト、ロールバー)や自分の安全装備(ヘルメット、HANS)の重要さを身をもって知ることができました。みんなもスポーツ走行の際には安全装備には気を使いましょう。今回は何より貴重な経験……というと怒られてしまいそうですが、このクラッシュ経験を自分の糧にしてこれからも進んできたいなと思います。

  DL WPMS Vitz CVT 車両情報
ベース車両 トヨタ ヴィッツ GRスポーツ
レーシングパッケージ
一般メンテナンス G-SPICE
競技メンテナンス CUSCO
車両配送&ホスピタリティートレーラー MAROYA
エンジン 純正
CVT TOYOTA GAZOO Racing
オイル Moty's
マフラー FUJITSUBO
サスペンション CUSCO
ブレーキ Winmax
ホイール WORK
タイヤ DUNLOP
ロールケージ ワンオフ(FIA附則J項準拠)
シート BRIDE
ハーネス CUSCO
スポンサー 株式会社ウップスプランニング
株式会社丸徳商会
株式会社東名
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