「OC Master(SMZ-01R)」の性能を
定番グリスと比べてみた
アキバパーツショップの売れ行き絶好調という「OC Master(SMZ-01R)」の実力を、さっそく試していこう。
比較には、Thermal Grizzlyのオーバークロック向けグリスで熱伝導率12.5W/m・k「Kryonaut」と、熱伝導率8.5W/m・kになるコスパ優秀なArctic Cooling「MX-4」、そしてAMD Ryzenの標準CPUクーラー「AMD Wraith Prism Cooler」に塗布されているグリスもヘラでぬぐって同条件でテストしてみた。
テストは12コア24スレッドCPUの「Ryzen 9 3900X」やASUS製X570マザーボードの「ROG Crosshair VIII Formula」、CPUクーラーに360mmラジエーターを採用するASUS「ROG RYUJIN 360」などを使用したバラック状態のPCで実行している。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | AMD「Ryzen 9 3900X」 (12コア/24スレッド、3.8~4.6GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN 360」 (360mmラジエーター、簡易水冷) |
マザーボード | ASUS「ROG Crosshair VIII Formula」(AMD X570) |
メモリー | G.SKILL「Trident Z RGB F4-3200C16D-16GTZR」 (DDR4-3200 8GB×2枚) |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 2060 SUPER Founders Edition」 (GDDR6 8GB) |
SSD | Western Digital「WD Black SN750 NVMe 1TB(WDS100T3X0C)」 (M.2、1TB、NVMe PCIe3.0×4) |
電源ユニット | Seasonic「SS-750KM」(750W、80PLUS GOLD) |
OS | Windows 10 Home May 2019 Update 64bit |
ちなみに、異様な粘着性を持っているAMD CPUクーラー採用グリス。塗布量も大量で、CPUクーラーを外した際に、CPUクーラーの受熱部分にCPUが張り付いてしまい、CPUソケットから抜けてしまう、“CPUスッポン”の要因になっている。
CPUピンを曲げてしまったり、垂れたグリスがCPUソケットに入り込んだりして、破損につながるので要注意だ。100%ではないが経験上、CPUクーラーを取り外す前に、CPUに負荷をかけてCPUグリスを温めたのち、CPUクーラーを左右に少しまわして、密着を緩めるといったことをすると、CPUスッポンは防げる感じだ。
これからAMD純正CPUクーラーを使って組もうとしている人は、取り付ける前に塗布グリスをヘラなどで拭ってしまい、適量を再度塗るのもおすすめ。ただ、それでもスッポンする可能性はある。
塗りやすい「OC Master(SMZ-01R)」
「OC Master(SMZ-01R)」のウリのひとつである塗りやすさは良好で、ヘラなどで塗るのも、中央や×字に盛ってCPUクーラーで伸ばす塗り方もオッケー。塗りやすさに定評があるArctic Cooling「MX-4」と比べると、わずかに固いと感じるが同じ感覚で使えるだろう。
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