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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析第46回

アイブの無茶振りはウェアラブルで生かされる:

アップルはジョニー・アイブ退職後どう関わるのか

2019年07月09日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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 コンピュータとスマートフォンで、できることはなくなりつつある。2018年モデルのiPad Proを材料に、そんな話をご紹介しました。

 アップル社内では、エンジニアも含めて、工業デザインチームが非常に強いことを認識しており、ユーザーインターフェイスやハードウェア、それらに関わる技術的な部分についても、デバイスの形と、それに基づく使われ方が影響していくことになります。

 たとえばiPhone Xでホームボタンを排除し、良くも悪くもアイコニックな存在となった「ノッチ」と呼ばれる画面の切り欠きを付けたデザインへと進化しました。

 その際に、たとえば深度の計測が可能なTrueDepthカメラは、あのノッチの中に収めなければなりませんでしたし、ディスプレーはテクノロジに関わらず、ノッチをキレイに避ける形で敷き詰めなければなりませんでした。さらに、ホームボタンがなくなるため、ボタンなしで操作するジェスチャーを実装していかなければなりません。

 実際にはよりインタラクティブなやりとりがあるはずですが、アップルがすごいところは、工業デザインの要求に対して、その他のあらゆるテクノロジーと、経営陣が応えられたところじゃないでしょうか。良いデザインとテクノロジーがあっても、経営がNoと言えば日の目を見ませんし。

 もちろんアップルにも失敗はあります。

 MacBookシリーズの筐体を極限まで薄くしようとして、ほぼ唯一の可動部分として残されていたキーボードを薄くしたら信頼性が低くなってしまった問題は、依然として対策が続いています。

 また、薄いマットで3つのデバイスを無造作におけば同時充電できる夢のような「AirPower」は、お蔵入りとなりました。アップルをもってしても、技術的な部分の解決ができなかった結果だと思われます。むしろ、普段からそのレベルの無茶な要求が出されているということでしょう。

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