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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第517回

第3世代RyzenとNAVIで追加された新機能 AMD CPU/GPUロードマップ

2019年07月01日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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Precision Boost Overdriveに
Automatic Overclock機能が追加

 オーバークロック周りで言えば、Ryzen Masterも当然第3世代Ryzenに対応したものになるが、新機能としてPrecision Boost Overdrive(PBO)にAutomatic Overclock機能が追加された。

Ryzen Masterが第3世代Ryzenに対応。ただし、これは第2世代用Ryzen Masterの画面と思われる

自動オーバークロック機能が追加。“PREMIUM MORTHERBOARD”上で、とただし書きがあるように、現実問題としてはX570と組み合わせた時のみ可能となる模様だ

 これまでよりもさらに1binか2bin、動作周波数を引き上げられるというものだが、当然その際には大電流が流れるので、マザーボード側のVRMもそれに対応したものでないと動作が不安定になるだろう。したがって、旧来のX470でこれが可能か? と言われると、原理的には不可能ではないが難しい気もする。

 ちなみに今回、Ryzen 7およびRyzen 9にはすべてCPUクーラーにWraith Prismが付属するという話になっている。通常の利用であればこれで十分であるが、ただオーバークロックの際にはやはりもう少し容量の大きなものが必要になるかもしれない。

Wraith Prismが付属。オーバークロック動作をさせないユーザーには、これで十分な性能があるので、CPUクーラーを買わずに済む分お得ともいえる

Zen 3を開発中なだけでなく
すでにZen 4もデザイン中

 CPUでは最後に遠い未来の話を。現在のZen 2に続いて7nm+を利用するZen 3を開発しているという話が出てきたが、これに続くZen 4もデザイン中であることが明らかにされた。

もちろんZen 4についての詳細は一切なし。プロセスも、5nmに行くのか6nmに行くのかあたりでやや悩んでそうである

 Zen 3は、まだテープアウトまでには時間があるだろうが、論理設計はとうに終わっている時期であり、その意味ではデザインチームが次のZen 4にかかり始めるのは理にかなっているとは言える。

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