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業界人の《ことば》から 第346回

日立がIoTプラットフォームLumadaを使って2年で2兆円を目指す

2019年06月11日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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Lumadaの事業が今後の中軸

 2021 中期経営計画において重要な役割を果たすのが、Lumadaである。

 Lumadaは日立が提案するIoTプラットフォームであり、日立のシステム&サービスビジネス統括責任者 兼 社会イノベーション事業統括責任者の塩塚啓一代表執行役副社長は、「Lumadaはデータを活用し、お客さまやパートナーとの協創によって、新たな価値を創り出すエンジンであり、カスタマイズを最小化し、新規システム開発をなくし、多くのお客さまに価値を素早く届けるビジネスモデルを確立し、売上収益拡大と高収益化の両立を実現するものになる」と表現する。

 発表したのは2016年5月。すでに、860の事例があり、関連売上は1兆円を超えている。

 東原社長兼CEOは「Lumadaによる事業を今後の成長の中軸に据え、顧客と一緒になって社会イノベーションを進めていきたい」とする。

 発表会では、2021 中期経営計画で打ち出したモビリティーソリューション、ライフソリューション、インダストリーソリューション、エネルギーソリューション、ITソリューションの5つの分野において、分野横断型でLumadaを展開すると強調。日立のあらゆる事業に貢献するプラットフォームであることを印象づけた。

 東原社長兼CEOは「Lumadaは社会イノベーション事業を加速するドライバーになる」と位置づけ、「これによって、人々に安全、快適な移動サービスを提供したり、誰もが暮らしやすいまちづくりを実現したり、顧客の生産やサービス提供の効率化、安定的で高効率なエネルギーの提供、高度なITを活用することで、顧客のイノベーションを加速することが可能になる」とする。

 東原社長兼CEOは、2021年度にはLumada関連で1兆6000億円を目標にしていることを明らかにしたが、社内に対しては、2兆円を目指すように要望を出していることも明かした。

 そして、Lumadaに対する投資は過去3年間で約1000億円だったが、今後3年間では、最低でも1500億円投資することも示した。

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