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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第511回

Ice Lakeは6月から出荷開始 インテル CPUロードマップ

2019年05月20日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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Tiger Lakeの後継
Sapphire Rapids

 これに続くロードマップとして2021年にSapphire Rapidsというコード名が出現した。

Sapphire Rapidsというコード名は2018年に少しだけ聞こえてきたことがあるが、位置づけとしてはTiger Lakeの後継だったと記憶している

 もともとIce Lakeの次にこれの最適化版のTiger Lakeが予定されていたはずで、順序としてはその次がSapphire Rapidsのはずだが、Tiger Lake-SPに相当するものがないままSapphire Rapidsに飛ぶのか、それともTige Lake-SPが間に挟まるのかは現時点では不明である。

 2018 Architecture Dayにおけるロードマップに従えば、Ice LakeがSunny Cove、Sapphire RapidsがGolden Coveに相当し、Tiger LakeがWillow Coveになるはずである。このあたりはデスクトップとサーバーで多少ラインナップが変わっても不思議ではない。

2018 Architecture DayにおけるCPUコアのロードマップ

10nmのチームとの交流がないらしい7nmチーム
7nmは本当に大丈夫か?

 さて、説明は以上であるが、最後に噂話を。やっと10nmの道筋がついたインテルであるが、もともと7nmは10nmと並行して開発されており、その意味はほぼスケジュール通りである(若干遅れてはいるが)。それはいいのだが、この10nmの部隊と7nmの部隊は独立している=あまり交流がないらしい。

 気になるのは7nmの配線層の話である。結局配線層のやり直しで10nmの問題を解決したわけだが、別にEUVになったからといって配線の問題が解決するわけではない(2次元配線が可能なぶん、最短距離で結びやすくなるなど、VIA Pillerの必要性が減るといったメリットはあるが)。

 むしろトランジスタ密度を高めようとすると、配線もまた相応に密度を上げる必要があるため、10nmよりもさらに厳しい状況になる。

 こういう状況で、10nmの部隊との交流がないというのは、「7nmは本当に大丈夫なのだろうか?」と一抹の不安を覚えざるを得ない。7nmの登場は2021年なので、まだ2年ほどゆとりがあるわけで、それまでになんとかなっているといいのだが……。

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