Ice Lakeは2019年中に量産開始
次はその10nmについてだ。2019年4月25日に第1四半期の決算発表があったが、その際の説明の中で10nm製品は「ホリデーシーズンに間に合うように量産に入る予定だ」と明確に述べ、「過去4ヵ月あまりで、おおむね2倍の改善が実現した」とした上で、「我々が最初に量産する10nm製品となるIce Lakeは、今四半期中に検証を完了し、今年中に量産に入れる予定だ」と説明した。
これは以前から言われていた話であって特に新しい話ではない。強いて言えば、やはり第3四半期中の製品出荷は難しそうで、第4四半期にずれ込みそうというあたりだろうか。
ちなみに14nmに関しては、「もう需要に供給が追い付かない状況は脱した」と説明したが、これは先ほど説明した通り、数は出せるという状況に過ぎず、本当はCore i9-9900Kが必要なところにCore i9-9900KFを入れるといった形での対応でしかない。
このあたりのミスマッチが完全に解消するのは、歩留まりが再び改善する後のことで、2019年中にそれが終われば良いが、なにしろラインをフル稼働させながらの調整だけに2020年にずれこんでも不思議ではないだろう。
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