GPU部分に欠陥のあるダイもFモデルとして救済
これに比べると、特に8コアのCoffee Lake Refreshの場合、GPUの比率は30%弱まで落ちており、もし歩留まりがKaby Lakeと同程度であれば、GPUを無効にしないといけないダイの割合はさらに低くてもいいはずだ。
ところが実際には大量にGPUが無効化された製品が増えたということは、歩留まりが猛烈に下がったことで、Kaby Lakeの世代では破棄していたであろう、GPU部分に欠陥のあるダイもFモデルとして救済せねばいけない状況になった、ということしか考えられない。
加えて言えば、さらに動作周波数のラインナップも増えているあたり、生産速度も悪化していると思われる。要するに製造ラインをあわてて強化したことで、14nmプロセスの製造ラインが劣化した、というのが現状と思われる。
モバイル向けのCore i7にまで、GPUなしのCore i7-9750HFをラインナップしないといけないほど、現状の劣化具合はひどいと考えてよさそうだ。ただ劣化した分をFモデルなどより動作周波数の低いモデル、あるいはCore i3やPentiumなどで救済すれば、見かけ上出荷可能なダイの数は増えることになるし、実際増えているのだと思う。
では今後はどうなるかというと、調整の時間を省いて量産を開始してしまったために歩留まりが悪化しているわけで、今後調整が進めば次第に歩留まりが改善することになり、無理にFモデルを販売する必要もない。
実際インテルはGPUなしのFモデルとGPUありのモデルで価格差を付けていないというのは、「今はやむなくGPUなしで販売しているけど、今後歩留まりが改善したらGPUなしモデルは販売中止にしたいので、GPUなしモデルを低価格に提供して人気が出てしまうことは避けたい」のだと思われる。
これに加えて、今後10nmのラインが順調に立ち上がれば、14nmの需要の高まりが緩和され、その分歩留まりを引き上げることも可能になるだろう。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第883回
PC
TSMCのA16プロセスの詳細が判明! 性能向上の主因はトランジスタではなく裏面電源供給(SPR)にあり? -
第882回
PC
IBMが0.7nmチップの製造に成功! 変態的CFET構造NanoStackの凄みと、あまりに高すぎる製造コストの壁 -
第881回
PC
同一周波数で消費電力18%削減! 進化した「Intel 18A-P」はどこが変わったのか? -
第880回
PC
次世代NVLinkの布石か? TSMCの光電融合技術「COUPE」がもたらすAIサーバーの光接続 -
第879回
PC
なぜAIには「光」が必要なのか? NVIDIAが解説するスケールアップネットワークの低遅延・省電力化戦略 -
第878回
PC
もはや銅配線は限界? 3200Gイーサネット実現に立ちはだかる200GT/秒の壁 -
第877回
PC
「不良品ゼロ」と「水冷NG」の狭間で。ルネサスが明かした車載チップレットSoCのリアル -
第876回
PC
このままではメモリーが燃える! HBM4/5世代に向けた電力供給の限界と、Samsungが示すパッケージ協調設計の解 -
第875回
PC
1000A超のAIプロセッサーをどう動かすか? Googleが実践する垂直給電(VPD)の最前線 -
第874回
PC
AIの未来は「電力」で決まる? 巨大GPUを支える裏面給電とパッケージ革命 -
第873回
PC
「銅配線はまだ重要か? 答えはYesだ」 NVIDIA CEOジェンスンが語った2028年ロードマップとNVLink 8の衝撃 - この連載の一覧へ











