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石川温のPCスマホニュース解説 第38回

日本で不安なのは完全分離プランだ:

iPhone 5G問題ついに決着 アップル・クアルコム和解のなぜ

2019年04月19日 16時00分更新

文● 石川温

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●クアルコム排除で5Gが問題に

 アップルとしては現行のiPhoneに対してはインテルがなんとかモデムチップを供給してくれていたため、事なきを得ていた。しかし厄介なのは、今年すでにアメリカや韓国でサービス開始されている5Gへの対応だ。

 インテルは5G対応に前向きで開発は進めていたようだが、いまだスマホ向けの5Gモデムチップを世間に発表できていない。

 一方、クアルコムは3Gのころからモデムチップやアプリケーションプロセッサーなどを開発し続けており、ケータイやスマホの通信に関する膨大な特許を取得している。

 5Gに関しても、2016年10月には「Snapdragon X50 5Gモデム」を発表。2018年12月には5Gモデムに対応した「Snapdragon 855」を公開。2019年2月には、サムスン電子やファーウェイなどから5G対応のスマホが続々と発表されたのだった。

 やはり2019年2月にバルセロナで開催された「MWC19」において、クアルコムの関係者が「5G ONLY ON Android」というキャッチコピーが書かれたTシャツを着て、自社の優位性をアピールしていたのが印象的であった。

 クアルコムとしては「5Gが動くのはクアルコムのチップを採用しているAndroidメーカーだけ。インテルと組んでいるアップルは5Gには対応できないだろう」という挑発めいたメッセージを業界関係者に訴求したかったようだ。

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