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業界人の《ことば》から 第338回

パナソニックとファミリーマートが本気で無人店舗に取り組む

2019年04月04日 14時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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パナソニックのお膝元が大きなメリット

 両社が、ここまで踏み込んだ形で実証型店舗を展開する背景には、ファミリーマートの澤田社長が指摘するように、「やってみなくてはわからない」という理由が大きい。パナソニック コネクティッドソリューションズの樋口泰行社長も異口同音に語る。

パナソニック コネクティッドソリューションズ社社長の樋口泰行氏

 「メーカーの立場では、新たな技術やソリューションの実証には限界がある。実験室でやってもモノにはできない。実際の店舗でやることで実験、実証のフレキシビリティーが高まる。店舗運営にまで踏み込むことで、コンビニエンスストアが持つ困りごとが、よりつぶさに理解できる。やって駄目ならやり直したり、修正ポイントを明確にしたりといったように、PDCAを高速に回すことが大切である」とする。

 パナソニックが再整備した敷地内にオープンな形で立地し、店長にパナソニックの社員を配置したように、パナソニックの目が届く範囲で、実店舗での実証できる点が大きなメリットだ。 

 実際、この実証店舗でのソリューションを担当するのは、パナソニック コネクティッドソリューションズ。同カンパニーの佐江戸事業場は、ファミリーマート佐江戸店と道を挟んで反対側だ。

 「この立地であれば、なにかあってもパナソニックのエンジニアがすぐに駆けつけて対応できる。ベストなロケーション、ベストなパートナーという体制で実証が行える」とする。

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