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最新パーツ性能チェック 第242回

レイトレーシング処理における見た目と性能、消費電力の変化が丸わかり!

「Battlefield V」をGeForce RTX 2070/2080/2080 TiでDXR徹底検証

2018年12月22日 07時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ

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DXRレイトレース・リフレクションのクオリティーとは?

 さて、このDXRレイトレース・リフレクションのクオリティーなる設定で何が変わるのか? NVIDIAのレビュワーズガイドによれば、以下のような違いがあるとしている。

DXRレイトレース・リフレクションのクオリティー
最高 レイを放つ数はゲーム画面のドット数の40%まで、レイが衝突したポリゴンの滑らかさ(Smoothness)設定が0.5以上ならレイの反射を追跡する。
ドット数の31.6%まで、滑らかさ設定は0.5以上。
ドット数の23.3%まで、滑らかさ設定は0.9以上
ドット数の15%まで、滑らかさ設定は0.9以上。

 このようにDXRレイトレース・リフレクションのクオリティーでは2つの要素が変更される。まずはレイトレーシング処理に必須となるレイ(光跡)の計算量が、設定を下げるほど大雑把になるということ。

 一番重い最高設定でも、ゲーム画面のドット数の40%までなので、フルHDなら1フレーム描画するのに1920×1080×0.4で約829KiloRays、仮に60fpsで描画するとなると60倍して50MegaRays弱となる。RTX 2080 TiのRTコアの性能は10GigaRaysだから、RTコアはそれほど強烈に使うわけではないようだ。

 そして、もう一方の滑らかさ設定は、0に近づくほど反射しにくく、1に近づくほど反射するという意味を持つ質感設定のひとつだ。「中」または「低」だと滑らかさが0.9以上でないとレイを反射として扱うが、「高」または「最高」だと0.5以上で反射として扱う。ということは、設定を下げると半ツヤの物体への映り込みが無視される、ということになる。

 では、実際にレイトレーシングの効果と設定の組み合わせで見た目がどう変化するのかをチェックしよう。ここでは「大戦の書」、いわゆるシングルプレイ用のステージで比較する。まずはDXR無効で画質「最高」設定をベースラインとし、DXR有効で画質「最高」と「中」、そしてそれぞれDXRレイトレース・リフレクションのクオリティーを「最高」と「中」にした時のスクリーンショットを比べてみたい。

「旗なき戦い:強襲部隊」における見え方の違い

DXR無効、画質「最高」設定。水面にヤシの木が反射しているが、反射している像の解像度がかなり粗い。事前に計算(ベイク)してテクスチャーとして貼り付けているためだ。

DXR有効、画質「中」+DXRレイトレース・リフレクション「中」設定。DXR無効時と比べ、より水らしい表現になっているが、対岸になぜか明るいスポットが出現。

DXR有効、画質「中」+DXRレイトレース・リフレクション「最高」設定。「中」+「中」設定で出現していた対岸の不自然な明るいスポットが消えている。

DXR有効、画質「最高」+DXRレイトレース・リフレクション「中」設定。手前左側の岩肌のテクスチャーがリッチになるが、対岸に不自然な明るいスポットが出現。川岸が妙にテカっている印象。

DXR有効、画質「最高」+DXRレイトレース・リフレクション「最高」設定。対岸の不自然に明るいスポットが修正されているほか、手前側の川岸のテカりも抑制されている。

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