iPhone XRを選ばせる価格設定ではないか:
アップル新iPhone衝撃価格のねらいは
2018年09月18日 09時00分更新
■iPhone XRを選ばせる
iPhone 7は2016年発売で、A10 Fusionプロセッサを搭載しているモデルです。2年経過して200ドル価格が下がっており、2017年に発売されたiPhone 8が699ドルから100ドル落ちであることから、150ドルの開きがあります。ここに1つ目の線が引かれています。
300ドル台のiPhone SEがラインアップから姿を消したことで、iPhoneの中で最も価格が安いモデルは100ドル値上げされたことになります。
もちろん、インドをはじめとする新興国では100ドル台のスマートフォンが主力であることを考えると、iPhone 7でも超高級品の部類に入ります。この市場については過去のモデルも含めた再整備品などを活用しても、価格レンジが違いすぎて低迷から脱却できないでしょう。
一方、巧妙な価格設定となったのがiPhone 8 PlusとiPhone XRです。ここには50ドルしか差がありません。
米国で主流となりつつある「24分割の12回払い」。つまり1年使えば下取りに出し、翌年も新しいiPhoneが手に入れられる販売方式のことです。これで比較すると、iPhone 8 Plusは月々29ドル12セント、iPhone XRは37ドル41セント。
たとえばサンフランシスコ周辺のレストランでランチを食べようとするとだいたい13ドルくらいになってしまうので、毎月の支払い額の差はランチ代より少ない程度です。
iPhone Xと同様の全画面スタイルとTrueDepthカメラ、iPhone XSと同じA12 Bionicプロセッサを搭載しているとなると、よほどホームボタンが恋しくない限りはiPhone XRを選ぶことになるでしょう。

この連載の記事
-
第321回
トピックス
10万円前後のMacBook その存在は“ワクワク”か、“退屈”か -
第320回
トピックス
アップル「iPad Pro(M5)」、もはや“Mac代わり”になり得る存在に -
第319回
トピックス
ヘンテコな「iPhone Air」の良さがジワジワ伝わってくる。折りたたみモデルの布石としての設計とは -
第318回
iPhone
アップル「iPhone」「iPad」最も注目すべき4つの新機能 #WWDC25 -
第317回
Apple
アップル初のApple Parkでの開発者イベント、初公開の「Loop Building」とは -
第316回
Apple
「Mac Studio」アップルの多様すぎる接尾語について考える -
第315回
Apple
アップル「Mac Studio」登場で生じる、ラインアップへの疑問 -
第152回
Apple
アップル「MacBook Pro」ポート増加は敗北なのか -
第151回
Apple
iPhone分解アートと、Appleが目指す未来 -
第150回
Apple
アップル新型「MacBook Pro」どの構成で買うべきか -
第149回
iPhone
アップル「iPhone 13」4つの魅力 - この連載の一覧へ











