昨年から価格が高騰しているDDR4メモリー。その売れ筋品としてアキバのPCパーツショップスタッフがあげるのは、特価品を除くとCrucialブランドがダントツに多くなっている。
売れ筋の容量は8GB×2枚の16GBで、Coffee Lakeこと第8世代CoreプロセッサーとAMD RyzenプロセッサーがサポートするDDR4-2666が人気。
最速のオーバークロックメモリーからMac、サーバーPC、ノートPC向けまで、秋葉原で最もメモリーの品揃えが充実している「パソコンショップ アーク」でも同じだが、同店おなじみのSanMaxも同様に人気で定番になっているとのこと。
SanMaxメモリーは、国内メモリーメーカーのサンマックス・テクノロジーズが手がけるメモリーブランドで、古くからの自作erからは、“秋刀魚”という愛称で呼ばれている。JEDEC準拠の基板、コンポーネントにMicron、SK hynixといったメジャーブランドのメモリーチップを採用し、高い品質、信頼性、安定性を備えるこだわり派定番のメモリーになっている。
売れ筋モデルはCrucialブランドと同じく、DDR4-2400 8GB×2枚 16GBの「SMD4-U16G48M-24R-D」と、DDR4-2666 8GB×2枚 16GBの「SMD4-U16G48M-26V-D」だ。
両製品ともに、Micron製メモリーチップを採用した1RANKの製品で、CASレイテンシはJEDEC規格準拠のため、オーバークロック仕様の製品と比べると遅くなるが、その分動作面に不安はなく、AMD Socket AM4プラットフォームにも安心しておすすめしているという。
そんなパソコンショップ アークの定番メモリーを実際に試すことにした。検証には、現行Ryzenシリーズの価格改訂から、Ryzen APUや第2世代Ryzenと2018年早々から話題いっぱいのSocket AM4プラットフォームを用意している。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | AMD「Ryzen 7 1700」(8コア/16スレッド、定格3GHz、最大3.7GHz、TDP 65W) |
マザーボード | ASUS「ROG CROSSHAIR VI EXTREME」(AMD X370) |
メモリー | SanMax「SMD4-U16G48M-24R-D」(DDR4-2400、8GB×2) SanMax「SMD4-U16G48M-26V-D」(DDR4-2666、8GB×2) |
ビデオカード | NVIDIA GeForce GTX 1080 Ti Founders Edition(GDDR5X 11GB) |
システムSSD | Kingston「SSDNow KC400 256GB」(2.5インチ、SATA3) |
電源ユニット | Seasonic「SSR-750TD」(750W、80PLUS Titanium) |
OS | Windows 10 PRO(64ビット) |
DDR4-2400とDDR4-2666をテスト
BIOSアップデート(AMD AGESA Version1.0.0.6)で、メモリーの高クロック動作など、安定性が大幅に改善したSocket AM4プラットフォームに、2400MHz動作をサポートする「SMD4-U16G48M-24R-D」と、2666MHz動作の「SMD4-U16G48M-26V-D」を取り付け、定格動作だけでなく、オーバークロック耐性もチェックしてみた。
いずれのメモリーも1RANKの製品で、Micron製ネイティブメモリーチップを採用している。CASレイテンシ(CL)は、2400MHz動作の「SMD4-U16G48M-24R-D」がCL17-17-17で、2666MHz動作対応の「SMD4-U16G48M-26V-D」はCL19-19-19になる。
JEDEC規格準拠になるため、CLはオーバークロック仕様のメモリーと比べると遅めと言え、クロックとCLをもとにタイミング((CL値/クロック)×1000)×2)を計算するとCL17 2400MHzが14.1ns、CL19 2666MHzが14.2nsと、タイミングは2400MHzのほうが、わずかに速いことになる。
この辺のメモリークロックとCLの関係は、パソコンショップ アークの女性スタッフ「ひほすけ」さんが、同店ウェブサイトで連載している「Arkな日々【ひほすけ店員日記】」のVol77「知っておきたい!マネージャーによるメモリ講座!その壱」と「同 その弐」で、分かりやすく解説しているので、熟読しよう。なお、タイミングの計算式は同講座で紹介されているものを使っている。
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