今回は黒猫を撮る話。
「黒猫」というとE.A.ポーの有名な短編を思い出すわけで、そこに「黒猫というものがみんな魔女が姿を変えたものだという、あの昔からの世間の言いつたえを」という一節が出てくる(青空文庫より)。黒猫といえば魔女!
でも、日本だと話が違う。日本国語大辞典によると「江戸時代には、これを飼えば労咳(肺結核)が治るという俗信があり、恋の病にも効験があるといわれた」とあり、逆に縁起がよいものだったのだ。
恋の病に効いたそうですよ、みなさん。
そんな黒猫であるが、一番撮るのが難しいといわれてる。そらそうだ。だって、真っ黒だもの。
でも、かすかでも光が当たれば陰影ができ、猫だなってことはわかる。背景が暗かったりしたらそれもあやしいが、陰影とシルエットでなんとなくわかる。
とはいえ、写真としてはちょっとキツい。
これは塀の上で毛繕いをしているところ。だからピンクの舌が見え隠れする。舌が出ている瞬間を狙って撮るのである。タイミング良く撮る。
舌が見えるとちょっとかわいい。
でも舌だけだとねえ、目も見えてるといいよねえ。
というわけでじーっと粘って撮ったのがこちら。
目と舌が同時に見えてるとよいですな。
しかも、後ろにハチワレつき。気が弱そうなハチワレを守る舌だし黒猫。
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