6つの面にそれぞれ暇つぶし機能を搭載

わずかにサイズは異なるが、すべて自称フィジットキューブ。左から648円、5180円、980円

本物もいろいろなカラータイプを出しているので判別が難しい
筆者が本物だと思っているフィジットキューブの角は少し丸い。一辺の長さを電子ノギスで測ってみたところ、ほかの2つのそっくりさんより一辺が約1mmほど小さくコンパクトだ。
3つともキューブ(立方体)なので、6面全部に特別のウンチク機能を有している。
6つの機能は「spin」「flip」「breathe」「roll」「click」「glide」というもの。この6つの機能に関しては、3つともまったく同一の言い回しを採用している。
まずspinは、小さな円盤を回転させる機能。円盤の上にある、より小さなポッチを親指の腹で捕まえるのがポイントだ。
flipは電灯スイッチの要領でカチカチとオン/オフする感じ。breatheは一般的に「Worry Stone」(安心石)と呼ばれる“心の平静を得るために指先で擦るくぼみのある石”と同じ効果を出すのが目的の機能だ。
rollは独立して回転する3個の歯車やトラックボールのような球体を指先で回転させる機能。
clickは、サイコロの5の目のような出っ張りを指先で押す。実際に5つのうちの3つはクリック感がほかの2つと異なる。
そして最後のglideは、滑るように水平動作する特殊な円盤だ。
パッと見、2つのそっくりさんフィジットキューブも、本物と同じような機能を有するように思えるが、実際にすべての面の特徴ある機能に触れてみると、本物とそっくりさんの間にはかなりの指先体感差のあることに気づく。

本物と思しき中央と左右のそっくりさんとでは、上部のglide動作の円盤の出っ張り具合がかなり違っている
最大の差異があるのはglide機能だ。本物は“滑る円盤”の位置が極めて低く、キューブ本体にくっつくほど接近しているのに対し、2つのそっくりさんは円盤がキューブから飛び出しており、滑るという感覚ではなく、ジョイスティックのように単に傾斜するだけ。本物のグライド感とは程遠い。
もう1つ大きく動きが異なるのはspinだ。本物はごくわずかなクリック感とともに小気味よく回転するが、そっくりさん2つは回転させるのにかなり指先の力が必要になったり、逆に何の感動もなくただ回転するだけだ。
いずれも外観はそこそこそっくりに作ったが、内部の構造的な作りがまったく似ていないことの表われだろう。
そしてrollの機能に関しても、spin同様、構造的な欠陥が災いして、極めて動作が鈍く重いか不安定だ。

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