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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第94回

送信キャンセルも可能に! 4年ぶりにリニューアルiOS版「Gmail」を徹底解説

2016年11月16日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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Gmail最大のウリである検索機能もさらに強化!

 Gmailが最強なのは、検索速度。筆者のGmailには16万通ほどのメールが溜まっているが、どんなキーワードでも1~2秒で検索できる。ローカルのメールアプリだと、1000通から探すだけでも10秒くらいかかる。Gmailを自分の脳みその外部記憶装置のように使っている場合、この圧倒的なレスポンスが助かるところ。

 新機能としては、スペルチェック機能が付いた点が挙げられる。例えば、「flighht」と入力したら「flight」と教えてくれるのだ。確かに「degital」と入力したら「digital」と出てくる。思いがけず「degital」でも3件ヒット。ソニーからのお知らせと有名パーツショップからのメールだった。

 日本語でもある程度は対応しているようだ。「ペンハイナッポー」とわざと入力してみると、きちんと「ペンパイナッポー」と教えてくれる。さすがGoogleだ。

誤入力をしても、推測される候補を表示してくれるので、タップするだけで再検索できる

Gmail検索を活用するには検索演算子をマスターしたい

 Gmailで検索する際、キーワードを入れてすぐに見つかればいいのだが、一般的な単語で膨大な数の候補がヒットしてしまうことがある。スクロールして見つかればいいが、そうでないなら絞り込みたいところ。しかし、Gmailアプリには検索オプションがない。PC版であれば、添付ファイルの有無やファイルサイズ、期間などを手軽に設定できるのだが。

 そこで活躍するのが検索演算子だ。とくに新機能というわけではないのだが、便利なので紹介しておく。まず、送信者で絞り込みなら、キーワードに加えて「from:○○」と入力する。「from:田中 OR from:佐藤」のようにしてもOKだ。ラベルを付けているなら「label:○○」、添付ファイルありなら「has:attachment」を付ければいい。

 筆者が一番使うのはだいたいの送信時期を絞り込む演算子。「after:」もしくは「newer:」と、「before:」もしくは「older:」だ。「before:2010/10/10」とすれば、2010年10月10日以前のメールから検索してくれる。

 検索演算子はたくさんあるので興味のある人はGoogleのサイトで確認してほしい。

2007年10月以前で「アスキー」というキーワードで検索してみた

アスキービジネスからのメルマガが見つかった

「ラベル」の使い方をおさらいする

 これからGmailを本格的に導入しようとしているなら「ラベル」についておさらいしておこう。Gmailは、メールをフォルダーで仕分けるような機能を搭載してない。メールの分類は「ラベル」というタグを付けることで、シームレスに整理できるようにしているのだ。

 例えば、取引相手から届くメールは「ビジネス」ラベル、家族や友人からのメールは「プライベート」ラベルに関連づければ、まとめて管理しやすくなる。ラベルはいくつでも作成できるし、複数のラベルに同じメールが紐付けられることもある。もちろん、ラベルを削除しても元のメールが削除されるようなこともない。

左上のメニューボタンをタップすると、メニューが開く。丈夫ではアカウントの切り替えや、デフォルトの分類項目が表示されている

下にスクロールすると、ラベルの一覧が表示される。「新規作成」をタップしよう

タグ名を入力する

「追加」をタップする

条件を追加する。ここでは「青樹さん」から来たメールを分類するようにする

「条件を追加」でほかの条件も登録できる

キーワード検索を条件に追加することもできる

ラベルが追加された。あとから編集したり削除することも可能

 以上が「Gmail」の説明書となる。届いたメールを次々と処理してアーカイブしていく人には便利なリニューアルとなっている。送信キャンセルも時間が短いとは言え、ありがたいところ。「Inbox」(「第66回 招待なしで使えるようになった「Inbox by Gmail」を徹底解説」参照)に搭載されているスヌーズ機能がないのはちょっと残念。とは言え、Gmailアドレスをメインに使っている人なら、「Gmail」アプリはまさに神アプリ。標準のメールアプリを置き換えても快適に利用できるだろう。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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