今週の話題は、なんといっても「iPhone 7」です。9月9日の予約開始に筆者も参戦したものの、新色の「ジェットブラック」は直後に売り切れ。確実に入手できるよう、ドコモ版のシルバーを予約したものの、発売日の入手は微妙な状況になってきました。
海外とは異なり日本のApple PayはFeliCaベース
iPhone 7は日本に関係のある要素が多かったこともあり、9月7日の発表イベントも盛り上がりました。筆者はIFA 2016からの帰り道、イスタンブールの空港ラウンジで、「マリオ」や「FeliCa」の登場に興奮していました。
最初に言及しておきたいのが、Apple Payについてです。ハワイで銀行口座を作り、海外を中心にApple Payを使ってきた筆者ですが、10月後半から日本で始まる予定のApple Payとはちょっとした違いがあります。
筆者のiPhone 6sには米国のデビットカードを登録しており、「MasterCardコンタクトレス」(旧PayPass)などの、NFC Type-A/Bベースの非接触決済を利用できる状態です。
この方式は米国や英国で広まっているものの、日本国内では限定的にしか導入されておらず、筆者も函館朝市や沼津港、舞浜のイクスピアリといったごく限られた場所でしか決済に成功していません。
もし、海外仕様のまま日本でApple Payが始まっていたとしたら、ほとんど活用できる場所がなく、「炎上」していたことは想像に難くありません。
Suica以外のICカード対応もほしい
iPhone 7では、日本で発売されるモデルだけがFeliCaを搭載することになり、これには本当に驚かされました。3月の時点で筆者はFeliCa搭載について言及していますが、このときは「まさかそんなことはあり得ないだろう」と思って書いています。
さらに、これまでのApple Payに欠かせない動作だったTouch IDによる指紋認証が、Suicaの「Expressモード」では省略されています。ラッシュ時の自動改札でTouch IDによる認証などやっていられない、という日本の実情を踏まえた対応といえます。
発表当初、iPhone 7のSuica対応は従来の「モバイルSuica」とは異なり、機能が限定されるものと予想されていました。しかしJR東日本は定期券購入などの機能を持つアプリを提供する予定。さらにVIEWカードであればオートチャージにも対応することが判明しており、10月後半のサービス開始まで、いろいろと動きがありそうです。
今後はSuica以外のICカード対応にも期待したいところです。今回、iPhone 7ではSuicaを持っていない人でもアプリ内でSuicaを発行できるようです。しかし地方にはそれぞれにICカードがあり、愛着をもって使っている人も多いはず。筆者は東京在住ながら、地下鉄の利用が多いためPASMOを日常的に使っています。
これまでガラケー時代から使われてきたおサイフケータイは、スマホ時代になってiPhoneが普及したこともあり、先行きは明るくない状況でした。しかしiPhoneがFeliCaを搭載したことで、再び盛り上がることに期待したいものです。
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