2016年4月10日、世界でもっとも遊ばれているPC用ゲーム、『League of Legends(LoL)』の日本公式リーグ決勝戦が行なわれた。
『LJL 2016 Spring Split Final』は、1月から行なわれてきた6チームによるリーグ戦の上位2チームが出場する、日本ナンバー1のLoLチームを決める場だ。
決戦となる場所は国立代々木競技場 第2体育館。昭和39年(1964年)の東京オリンピック開催に合わせて建設された、スポーツのメッカだでeスポーツの決勝大会が行なわれるとは!
10戦全勝で1位通過した『DetonatioN FocusMe(DFM)』と、シーズン中に韓国人選手2名が脱退した大トラブルがあったものの、6勝4敗でなんとか2位につけた『Rampage(RPG)』。
5試合3本先取の決定戦、結果はDFMが3タテの圧勝。選手の実力や外国人選手の活躍もさることながら、チームマネジメントや練習環境の整備などといったサポート面の差まで伝わってくるようなゲーム内容だった。
勝者のDFMは、日本代表権を得たことになり、すぐさま4月17日からメキシコシティで行なわれる、世界大会への切符をかけた大会IWCI(International Wildcard Invitational)へ出場する。昨年もIWCIに出場したが、チームでの結果は残せなかった。ここまで成長したDFMが世界でどこまでできるのか、ファンや関係者からの期待は大きなプレッシャーになるだろう。
当たり前だが、Summer SplitではどのチームがDFMを止めるのかに注目だ。今はDFM一強でもいいが、今後の商業スポーツとして、エンターテインメントとしてeスポーツを盛り上げるためには、“いかにDFMに追いつくチームをつくれるのか”が、各チームだけでなくLJL全体としての課題なのではないだろうか。
最後に、日本におけるeスポーツの盛り上がりは各所で語られてきたが、「ついにここまでの大会を開けるようになったのか」と感動したことも付け加えておきたい。
今までeスポーツの盛り上がりを説明するために、海外大会の会場を撮影した画像を使用してきた。しかし、もう日本でも同じ写真が撮れるようになった。すべての有料チケットは完売し、会場に用意した席は優勝が決まるまで誰も席を立たない。世界中で大会を行なってきたライアット・ゲームスとLoLなので、さすがのイベント進行だ。しいて言うなら、物販ブースなどファンが自分で楽しめる場があればなお良かった。
舞台や入場の演出を見れば、誰しも選手への尊敬と憧れを感じたはずだ。LJLに参加したチームのメンバーも会場で見かけたが、「次こそは自分があの場に立つんだ」とモチベーションが上がったに違いない。そして、会場にいるLoLファンのなかから次のLJL出場者が現れてくることに期待したい。
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