昨今、業界関係なくSNSの運用は必須になってきている中、ゲーム業界のSNSも盛り上がりを見せています。SNSを“戦略的”に利用して、プロモーション活動やリアルイベントを展開することは、ユーザーのアプリに対する新密度を上げ、離脱防止にもつながるのではないでしょうか(手法の具体例についてはこちらの記事をご覧ください)。
そこで2014年版として発表した昨年の記事に続き、今年も2015年を振り返りつつ、ヒットタイトルのSNSアカウントについて、【FBページいいね!数、ツイート数、フォロワー数】別のTOP10を調査してみました!
※調査対象は、2015年12月某日のAndroidセールスセールスランキングを基にした100タイトルとしています
Facebookページいいね!数
対象タイトルのFacebookページ(以下、FBページ)のサマリです。
- FBページ保有数:39タイトル
- Facebok認証済アカウント数:6タイトル
※日本向けのFBページのみをランキングに反映させています
それではTOP10の発表です!
Facebookページのいいね数TOP10
2年連続キャンディークラッシュが1位! 動画の活用も!
2014年も圧倒的なFBページいいね!数でNO.1だった「キャンディークラッシュ」が今年も1位でした。
日本のゲーム業界ではFBより、Twitterに力を入れている企業が圧倒的に多い中で、海外生まれの「キャンディークラッシュ」は世界中のファンをしっかりとFBで獲得し、コミュニティーをSNSで作っています。
特に2015年はゲームプレイ中のコンボシーンを動画で流すなど、「キャンディークラッシュ」で遊ぶと何が起きるのかを映像で伝えるといった工夫をしていました。
2014年末頃からFBのニュースフィードで動画の自動再生が始まり、以前に比べると文章だけではなく映像を使った情報共有が容易になったことから、このようなPR方法も活発になってきたと考えられます。
日本生まれのタイトルは香港・台湾向けにFBページを開設している!
今回は日本向けのFBページのみを調査対象としていますが、日本生まれのタイトルにも関わらず、香港・台湾向けにのみFBページを開設しているタイトルが目立ちました。
この背景には、香港や台湾ではGoogleトレンドの検索キーワードランキングで「Facebook」が年間一位になるほどFBが普及しており、日本のゲームタイトルも提供する国のトレンドに応じてマーケティング手法を変えていることがわかります。
それにしても1位と10位の差が激しいですね…。
ツイート数ランキング
対象タイトルのTwitterアカウントのサマリです。
- Twitterアカウント保有タイトル数 :60タイトル
- Twitter認証済アカウント数:8タイトル
- TOP10の平均ツイート数:1,0612
- TOP10の平均フォロー数:15,767
- TOP10の平均フォロワー数:435,037
ツイート数TOP10
2014年1位だった「クラッシュ・オブ・クラン」を抑え「消滅都市」が1位に浮上!
2014年の調査では、「クラッシュ・オブ・クラン@clashofclans」が1位で、年間ツイート数5,400程度だったのに対し、2015年では、前年の調査で2位だった「消滅都市@shoumetsutoshi」がなんと約6倍ものツイート数で1位になっています。
「クラッシュ・オブ・クラン@clashofclans」も1年間で前年比約4倍のツイートをしており、活用の頻度が大幅に上がっているようです。
ブレフロはTwitterと動画の連携を強化!
ツイート数ランキング5位の「ブレイブフロンティア」は、Twitterからニコニコ動画やYouTubeと連動させ、ユーザーとのコミュニケーションを非常に楽しんでいる印象です。
Twitterでユーザーに呼びかけをし、ニコニコ動画で実際にユーザーとゲームをプレイするなどの取り組みをしています。このようなTwitterの活用を通して、着実にファンを増やしている結果が今回のランクインの要因となったと考えらます。
フォロワー数ランキング
最後に、フォロワー数TOP10の発表です。
フォロワー数TOP10
「モンスターストライク」がダントツの1位!
去年に引き続き、累計ダウンロード数を驚異的に伸ばし続けている「モンスターストライク」が2位と圧倒的に差をつけて1位に輝いています。
ゲーム内や公式サイトからSNSへの導線も分かりやすく、ユーザーにとってもプレイとSNSの連携が「あたりまえ」になっているかもしれません!
リアルイベントの様子を動画にしてSNSで拡散!
“フォロワー数ランキングTOP10”タイトルのTwitter活用で目立ったものは、やはり動画訴求でした。
1位となった「モンスターストライク」も、公式リアルイベントの「モンストグランプリ2016 闘会議CUP」 の様子を動画にして、Twitterで随時拡散していました。
さらに、YouTuberと積極的にコラボレーションしており、動画への注目度の高さも上昇。濃度の高い情報を動画にしてTwitterで拡散する、という流れが業界全体で広がってきていることがわかります。
最後に
【FBページいいね!数、ツイート数、フォロワー数】と各カテゴリのランキングを見てきましたが、各社とも引き続きSNS運用に対し積極的に取り組んでいることが分かりました。
その中でも、2015年は動画の活用が活発化してきた年になったと思います。
タイトルのPRやユーザーとの交流手段は、各社で運用方針が違うと思いますが、ゲームプロモーションにおけるSNS運用の比重は、着実に高くなっていると言えそうです。果たして2016年版のランキングはどうなるでしょう!?今年一年の動きに今から注目です!