アイコンを刷新し新しいスタートを切った「Instagram」。近年では写真だけでなく、撮影した動画の加工や共有も可能になりました。
今やInstagramは友人同士のSNSにとどまらず、芸能人や企業がマーケティングやプロモーションとして利用することが多くなってきています。写真や動画がメインとなるサービスなので、その活用方法は、同じSNSであるFacebookやTwitterとはまったく異なると言えるでしょう。
今回は、Instagramをマーケティングやプロモーションとして利用する際の基本的な使い方から便利な解析ツール、気になるInstagramの公式アナリティクスツールの最新情報を紹介します。
Instagramをマーケティングに活用する基本の3つをおさらい
基本的な使い方のポイントは3つです。
1.複数のアカウントを管理する
Instagramをマーケティングに活用するためにアカウントの管理を考えましょう。Instagramは複数アカウントに対応しているので、商品ごとやサービスごとにアカウントを分けて運用する場合にも、アプリひとつですべての作業ができます。Instagramのアカウントページの右上にある設定からアカウントを追加してください。
複数アカウントを紐付けた場合、ユーザー名をタップすると別のアカウントに切り替えられます。この方法を使えば、複数のアカウントを所有していても、手軽に運用できます。
2.動画を投稿する
Instagramは最大60秒の動画に対応しており、投稿した動画の再生数が表示されるようにもなりました。動画を再生するユーザーは急激に増えています。静止画に比べ情報量も多いので、今後あらゆる商品やキャンペーンで欠かせなくなるでしょう。
3.ハッシュタグを積極的に使う
Instagramは、各投稿につき最大30個までハッシュタグをつけられます。人気のあるハッシュタグをつければ、コメント率やいいね率が上がるので、投稿する際には忘れないようにしましょう。
過去の投稿を分析し、リーチしやすいタイミングを探る
Instagramと連携できる解析ツールやWebサービスはたくさんありますが、その中でも、押さえておくべき3つのサービスを紹介します。
1.ICONOSQUARE
「ICONOSQUARE」は、Instragramに特化した最もメジャーなアナリティクスツールです。
フォロワーの推移や過去の投稿時間の統計を調べられるので、今までの投稿活動を振り返られます。「どの投稿にたくさんいいねがついたか」や「今日誰にフォローされたか」などを一元管理できるため、最初に導入するには最適なツールです。
2.minter.io
「ICONOSQUARE」と同様、「minter.io」も過去の投稿を解析します。特徴は、曜日×時間単位で「どれくらいの数のユーザーにいいねを押してもらえたか」を教えてくれることです。
つまり「どの曜日のどの時間帯が一番よく見られているのか」、「自分のフォロワーがいつInstagramをよく使うのか」を分析できるため、分析を元に投稿する時間を調整すると、より多くのユーザーに情報を届けられます。
3.Later
「Later」は、指定した画像を指定した時間に自動投稿するサービスです。投稿すべき時間帯が決まっているときに重宝します。投稿忘れを防げるだけでなく、カレンダー形式でスケジュール確認ができるので管理がしやすく便利です。
期待が高まるInstagram公式アナリティクス
以前の記事『ツイート数表示廃止でTwitterアナリティクスが注目の理由』でも紹介したように、FacebookやTwitterなどでは各SNSによる公式アナリティクスの利用が当たり前になってきています。
気になるInstagramの動向ですが、Your First Look at Instagram’s New Analytics(Later.com)※によると、Instagramでは公式アナリティクスツールの大規模テストを実施しており、近いうちにもリリースされる様子です。
※「Instagramに公式アナリティクスが登場する日も近い?!ブランド用のプロフィール画面も?(WEBマスターの手帳)」
公式アナリティクスだけでなく、ビジネス向けのアカウントの準備も進められており、Facebookビジネスマネージャと同様、企業利用や広告出稿の促進を狙うものになりそうです。
気になる公開時期ですが、5月24日付の「Instagramのアナリティクスで閲覧者属性、投稿インプレッション、リーチなど様々なデータが分析可能になる(TechCrunch Japan)」によると、公式アナリティクスツールについてはまだ徐々に公開範囲を広げている段階の様子です。数か月以内の本格運用を見込んで、今回のテストを進めていることが示唆されています。
このようにFacebookに倣いビジネス利用が期待される一方で、Facebookとまったく異なるInstagramのユーザーインサイトには注意を払う必要があるでしょう(参考:Googleは使わない、SEO対策しているから——Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」)。
どちらにしても、新機能のリリースは欧米からというのが定石ですから、日本で利用できるのはさらに先かもしれません。それまでに、Instagramをどうマーケティングに活用すべきかについて、今後一層注目が集まることは間違いないでしょう。