ヴイエムウェアが、11月10日、11日の2日間に開催したプライベートイベント「vForum 2015」。開催2日目午前10時から始まったゼネラルセッションで、ちょっとしたサプライズが起こった。
なんと、ヴイエムウェアの三木泰雄会長の講演において、日本マイクロソフトの樋口泰行会長が飛び入りで登壇したのだ。
仮想化分野において、真っ向から戦っている両社会長の顔合わせは、参加者にも事前には知らされておらず、あまりにも予想外の人物の登場だけに、最初の会場の反応はいまひとつ。三木会長は、「もう少し、エッーとか、ワーというような声を聞きたかった」と語り、会場の笑いを誘った。
実は、今回の基調講演にかける樋口会長の力の入り方は並々ならぬものがあった。午前8時過ぎから会場入りし、入念なリハーサルを行なっていたことからもそれがうかがえる。そして、三木会長も同じく午前8時過ぎには会場入りして、リハーサルを行なったようだ。
三木会長は、VMwareの基本戦略である「One Cloud、Any Application、Any Device」を示しながら、同社が取り組むビジネスモビリティについて言及。「AirWatchによって、スマホ、タブレット、PCといったエンタープライズモビリティデバイスを管理できる。これをもう少し詳しく説明したいと思って、スペシャルゲストを招いた」として、名前を告げずに、ステージで樋口会長の登場を待った。
「まさか、樋口さんとこうやって同じステージに立てるとは思っていなかった」と切り出す三木会長に対して、樋口会長は「いやいや、三木さんは大学の先輩ですからね」と、大阪大学の先輩の呼び掛けに応えた様子をみせた。三木会長は、「樋口さんと話をすると、自然と大阪弁になる」としながら、軽妙な掛け合いで話題が進んでいった。
三木会長は、「WindowsはPCのOSという印象が強かったが、Windows 10では、PCとモバイルデバイスの垣根がなくなった。モビリティの観点から、Windows 10の戦略を語ってほしい」と促しながらも、「Windows 10は大いに宣伝していただいてもいいが、AzureやHyper-Vは駄目」と、くぎを刺す一幕も。
樋口会長は、「Windows 10は市場投入から2ヵ月で1億1000万台のデバイスで利用されており、日本では260機種に搭載されて発売されることになる。One Windowsということで、タブレット、PC、大型ディスプレーのほか、HoloLensという新たなデバイスもカバーする。
開発者はアプリケーションをひとつ開発すれば、どのプラットフォームでも動かせる。管理側にとっても便利であり、ユーザーにとっても、ひとつのインターフェースで利用が可能になる」とした。
「Windows 10は、人を中心としたモビリティを実現するとともに、セキュリティについても最強の環境を提供できる。3Dカメラによる生体認証も可能になるため、パスワードが不要。デバイスの前に座るだけで、デバイスが起動する。これは使ってみると本当に楽である」とした。
続けて、「AirWatchで、Windows 10をサポートしてもらうことになるのはありがたい」と述べた。
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