パワフルな重低音を再生できる立方体スピーカー
ソニー「SRS-X33」
ソニーの「SRS-X33」(実売価格 1万7000円前後)も手のひらに乗るようなコンパクトなサイズで、ボーズとの好ライバルと言えそうなモデル。
デザインはシンプルな立方体でエッジの部分を丸めたフォルムとなっている。見た目の印象は前モデルの「SRS-X3」と大きく変わらないが、体積比で約20%コンパクト化。重量も約14%軽くなり、より携帯性や手軽な使いやすさを高めている。カラバリは、黒、白、赤、青の4色が揃っている。
コンパクトなサイズながらも重低音にこだわった作りで、34mm口径のドライバーに加え、パッシブラジエーターは前後に2つ搭載している。アンプはもちろんデジタルアンプ「S-Master」を搭載。圧縮音声技術の失われた情報量を補完する「DSEE」を搭載するなど、ソニーの高音質技術もしっかりと採用する。
ワンボタンの操作でおすすめのサウンド設定となる「ClearAudio+」も備え、コンパクトなサイズでは再現しにくいステレオ感を強調する「Sound」ボタンもある。もちろん、BluetoothはSBCやAACに加え、ソニー独自の高音質コーデック「LDAC」にも対応する。
強めの低音に惹かれる人にはいいかも
試聴はClearAudio+をオンにした状態で聴いた。まずは低音がかなりパワフルであることがわかる。かなり量感たっぷりの低音だが、不自然に膨らみ過ぎないバランスで、パワー感とリズムの弾むような感じがしっかりと得られる。
ジャズでのドラムはテンションの高さやキレ味はやや大人しくなるが、ずっしりとした重みのある低音はなかなかパワフル。ポップスを聴いても、シンセベースの伸びのある低音を不満なく再現。そしてボーカルは定位がしっかりとしていて、浮かぶ上がるように目の前に音像が現れる。
ソニーらしいメリハリのくっきりとした再現だが、決して嫌みではないし、音の粒立ちのいい再現は聴いていて気持ちがいい。低音のパワー感という点ではボーズよりも優れている感じで、力強さと勢いのよさを感じるサウンドだ。対してボーズは全体的なバランスのよさが光り、落ち着いたムードの再現になる。
コンパクトさに加えて、LDACへの対応など機能の充実度もなかなかのもの。ボーズとはサイズ感も近いので、見た目のデザインや音質の違いをじっくりと吟味して選びたいところだ。
(次ページに続く、「7000円台で買える多機能スピーカー! エレコム「LBT-SPP310AV」」)
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