実ゲームではGTX980とほぼ互角の性能
続いては重量級ゲーム「ウイッチャー3 ワイルドハント」を使用する。このゲームはHairWorksオンの状態ではRadeonが圧倒的に不利(GeForce系でもfpsが大きく下がるが)なため、今回はHairWorksは無効化してテストする。
HairWorks以外の画質は全て最も重くなるよう設定し、解像度も1080pおよび2160pの2通りに設定。フィールド上を移動する際のフレームレートを「Fraps」で測定した。
1080pはもとより、2160pでもR9 NanoがGTX980に勝利。SPが4096基と多いうえに、GTX980よりもメモリーバス幅が太い、といったスペックの差がこの結果に結びついたといえる。
ゲーム系ラストは世界初のDirectX12対応ゲーム&ベンチマークとなる「Ashes of the Singularity」でDirectX12でのパフォーマンスを比較する。
このゲームの描画エンジンはは元々Mantleのベンチマーク用に開発された「Star Swarm Stress Test」と同じ、OxideエンジンをDirectX12に拡張したものを使っている。Radeonへの最適化という点では憂慮すべき部分のないベンチといえるだろう。
画質は“Middle”、解像度は1080pおよび2160pに設定した。グラフには数値が3つ出てくるが、ベンチ中のシーンの負荷ごとに平均fpsを比較する、というスタイルになっている。
負荷が高くなるになるとGTX970に対する伸び率が鈍ってくるが、R9 Nanoはここでも最大3割程度のアドバンテージを確保している。ただしGTX980に対しては、ウイッチャー3で見せつけたような優位性は完全に発揮できず、HeavyではGTX980よりわずかにfpsが低い。
ここまでの結果を総合すると、実ゲームではR9 NanoとGTX980はほぼ互角の性能と判断してよいだろう。
→次のページヘ続く (温度と消費電力は?)
この連載の記事
-
第443回
デジタル
意外と良いかも! ビデオ内蔵8000Gシリーズ最下位「Ryzen 5 8500G」の性能 -
第442回
デジタル
ローエンドビデオカードの選択肢のひとつとなるか!? Radeon RX 6500 XTに8GB版が追加 -
第442回
自作PC
内蔵GPUを削除したRyzen 7 8700FとRyzen 5 8400Fに存在価値はあるのか? -
第441回
自作PC
いまどきのゲーミングPCでマザー側の映像出力に繋ぐのはあり/なし?古の禁忌に踏み込む -
第440回
自作PC
インテルCPUを安全に使える設定?「Intel Baseline Profile」のパフォーマンスを検証【暫定版】 -
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? - この連載の一覧へ